8月1日(日)に、コロナ禍でできなかった料理教室を久しぶりに開催しました。参加者は講師・スタッフ含めて14名。講師はロシア語教室でもおなじみのヴァリナ・ヴァレリヤ先生です。
今回は、ニコライ・ゴーゴリの短編小説「ディカーニカ近郊夜話」と「ヴィイ」に登場するヴァレーニキ(ウクライナの水餃子)をとりあげ、プレゼンテーションや映像で確認したあと、再現・試食しました。
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猛暑の中、8/1(日)開催の料理教室は今までとは違いました。ロシア文学の中でも、日本で知名度の高いゴーゴリの作品中の料理を取り上げたのです。最初に、映画の1シーン。「ヴァレーニキ」が飛び上がり、登場人物の口の中へ。作品の描写そのままでした。その「ヴァレーニキ」を生地から作りました。もちろん、中の具材も全て手作り。ジャガイモと果物の二種類でした。生地から作り始めるので、やはり時間がかかりました。でも、作りながらのいろいろなおしゃべりは一番楽しいものでした。料理にからめて、自らのロシア旅行やロシアに関する話。中には宣伝を見て、参加されたという非会員の方も。その方は、「ロシアのことはあまり知りませんでしたが、こんな楽しい集まりがあるんですね」と言っておられました。こうして、ロシアのことを広めていければ素晴らしいと思いました。
ロシア文学は長編で重厚、難解というイメージが強いです。日本文学の最高権威は芥川賞ですが、それは短編文学の名手芥川龍之介の功績を評価してのことです。トルストイやドストエフスキーなどの長編文学は、短編小説を読みなれている日本人にはちょっと読みづらいかもしれません。でも、そういう長編の中にも「食と味」に注目して、その箇所だけでも読むと楽しいかもしれません。そして、その前後も読むようになり、いつか全編を読了してしまう。そんな読み方ができるのではないかと感じさせる料理教室でした。今後も「食と文学」をテーマにしての料理教室に期待します。
(関戸)
何よりも企画の面白さに惹かれ、参加しました。最初にゴーゴリ作品の説明やビデオ鑑賞もあり、今までと一味も二味も違う料理教室でした。もちろん、参加者は初めて作るので不揃いヴァレーニキが出来上がりましたが、それもまた楽しかったし、美味しくいただきました。
(野口)
コロナ下、何か楽しいことがないかと、料理教室の案内を見て、さっそく申し込みました。楽しいこととおいしいことが一緒なので、一石二鳥でぴったりでした。同じロシア語クラスの方々と久しぶりに会い、話が弾みました。それに、クラスのオリガ先生と対面で、やはりお会いできるのはいいですね。2グループに分かれて、皮作りや具材調理を和気あいあいと進めました。ジャガイモやタマネギ、フルーツのベリー等を皮に包み、茹でて、炒めたタマネギに絡ませていただきました。
生のベリーを茹でる? ちょっと違和感がありましたが、意外や意外、デザート風味でとても美味しかったです。この他、様々な具材が楽しめるそうです。又、横浜ロシア語センター以外の方も参加されて、ロシア料理に関心がある方が多いのだと思いました。
(加藤)
今回のイベントではニコライ・ゴーゴリの小説にも登場し、ロシアやウクライナなどの家庭でよく食べられているвареникиという料理を作りました。形だけみると餃子のようですが、生地や具に特徴があります。特に具は特徴的です!炒めた玉ねぎとマッシュポテトやお肉、творог(カッテージチーズ)、ミックスベリーなどを詰めます。塩っぱい味から甘い味まであり、飽きることがありません!
久々にお会いした方々と語らいながら、ついつい箸が進み食べ過ぎてしまいました。本来ならсметанаをソースにして食べるのですが今回はヨーグルトで代用しました。イベント中にвареникиに関する小説や映画の紹介もあり、興味深かったです!
(五十嵐)
Это было первое мероприятие с тех пор, как мы начали заниматься онлайн. Я была очень рада вернуться в аудиторию и увидеться со всеми участниками. Я сильно волновалась, так как я первый раз вела кулинарный мастер-класс. Но мне очень помогали все участники мероприятия, за что я им очень благодарна! Вареники получились очень вкусными и мы почти всё съели. Я очень надеюсь, что в скором времени мы сможем снова провести какое-нибудь интересное мероприятие!
今回はオンライン授業が始まってから最初の対面行事でした。教室に戻って参加者の皆さんに会えてとても嬉しかったです。料理教室の講師を務めるのが初めてでとても不安でしたが、参加者の皆さんに大いに助けていただいて大変感謝しています。ヴァレーニキはとても美味しくできたので、みんなでほぼ全部食べてしまいました。近いうちにまた何か面白い行事ができるようになることを願っています!
(ヴァリナ)
今回料理教室に初参加しヴァレーニキを作りました。
ヴァレーニキは見た目は餃子のようですが、マッシュポテトやベリーを入れるのが特徴的でした。
マッシュポテト入りのヴァレーニキには、少し甘いタマネギのソースをかけるととてもおいしかったです。また、ベリー入りのものは甘酸っぱくてヨーグルトをかけてデザート感覚でいただきました。
粉から生地を作るのは手間がかかりますが、自分では手抜きバージョンで市販の餃子の皮で作ってみようかと思っています。
また、今回は久しぶりに横浜ロシア語教室に行きました。
コロナのため毎週の授業はずっとオンラインだったので、オリガ先生やクラスメートとも実に1年半ぶりに会ってお話ができ、暑い真夏の1日、楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
(額田)
現代ロシア映画鑑賞会「エルフと不思議な猫」8月29日(日)
今回は、2019年のファミリーアドベンチャー映画「エルフと不思議な猫」を鑑賞。3人が参加しました。会員の石井さんから感想をいただきました。
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14時から!!途中で引き返したくなる程の蒸し暑さの中、でも猫を主人公とした映画。楽しみ!!…と信じて会館に向かいました。
広い素敵なアパートに引っ越したヴィカ(母)とアリナ(娘)。そこには人間の目には見えない妖精の青年エルフが棲んでいました。エルフは気に入らないことが有ると、心がどうにもならなくなって家具が飛び散る程の超常現象を起こします。ところが猫のクジャは、エルフと会話が出来るのです。2019年制作、さすが、画面も音楽も美しい。
エルフのふと見せる淋しげな表情に「エルフを傷つけたのはあなたでしょう」と言いたくなってしまいます。理解されにくい発達障害とか統合失調症とかの片鱗を感じてしまいました。部屋には、魔女の宝石が隠されていました。そんなモノは要らない。妖精だろうが、猫だろうが皆家族皆友達、一緒に「住もうよ」
帰り道は、少しだけ爽やかな秋の風が吹いていました。
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次回は「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」(2017年)を予定しています。