今月の表紙

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2021年5月号 No.715

活動報告

コロナ禍の世界にひとこと!!~定期総会返信葉書より~

 3月28日に行われた定期総会出欠・委任状返信はがきの「コロナ禍の世界にひとこと」欄に投稿されたコメントをまとめました。

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● 一日も早く海外に行けるように、みんなでコロナ収束させましょう!

● また、以前のようにロシア旅行へ行ったり、ロシアの方々との直接的な交流を望んでいますので、早くコロナ禍が収束して、普通の日常が戻ってくることを願っています。

● コロナ禍で大変なことも色々ありますが、大切なものに気づかされた方も多いと思います。Все будет хорошо!

● 昨年から会員になりました。また昨年10月から世田谷でロシア語を受講し始めましたが、コロナ禍で年明けから休講で寂しい日々です。再開が待ち遠しいです。ロシア語、勉強してシベリア鉄道一人旅にいくつもりなのですから…フフ。

● 私たち一人ひとりが、自分を、そしてだれかを大切にしましょう!皆 元気でいましょう! 

● コロナ禍席捲、されどメの歩みは止められず! 

● 世界的に資本が利子や利潤を生まなくなって久しい。これは明らかに資本主義の終焉の始まりだと言えます。コロナ禍は、それを一層早めることになると思います。

● また、気軽にロシア語圏の方々が日本を訪れる時まで、ロシア語に精進したいと思います。

● 『禍福は糾える縄の如し』わざわいと福は互いに入れかわって、繰り返しやってきます。今しばらくの辛抱です。明るい未来を信じて、今のうちに充電しておきましょう。

● ロシア語教室に通えないことが残念で、ズームだと先生に質問がしづらいです。

● スウェーデンから、もっと学ぶべきでは…。

教室案内

横浜ロシア語センター第134期 4月開講

 第134期は4月15日(木)より対面およびオンラインで順次開講しました。

 初めて学ぶ方のための「入門」は土曜昼のクラスのみ成立しましたが、まだまだ生徒募集中です。独習して初歩を少し知っている方は途中からの入学でも十分間に合う可能性が高いですので、ぜひご入学ください。

 今期はコロナ禍が続いていることもあり、企画や体験止まりで新学期からの実際の受講者が集まらないクラスも多く、厳しい出足となっています。

 全クラスの詳細は教室ホームページをごらんください。下記の「初夏から始める特別講座」も受講者募集中です!

 見学は3クラス・30分まで無料ですが、事前にご予約をお願いします。

【ロシア語上級者向け】初夏から始める特別講座 Online

「アテンド通訳入門」

通訳訓練法でロシア語ブラッシュアップ!
積極的に多様なトレーニングを繰り返し行い、模擬通訳を行う参加型授業です。
5月19日から毎週水曜日開講・全8回コース
講師:ベリャコワ・エレーナ

「ロシア語で語る日本文化」

日本文化について自分の言葉で語りましょう!
テーマは和食、住宅、スポーツ、歌舞伎、能、庭園、着物などについてです。
6月1日から毎週火曜日開講・全9回コース
講師:マクシモワ・マリア

ロシア民族楽器「バラライカ」「ドムラ」教室

 ロシア民族楽器を本格的に習える当教室は毎月2回土曜日にレッスンを行っています。
 レッスン内容は奏法の基本から音楽理論や高度な内容まで。毎月土曜日に開講、実質個人レッスンとなります。初心者の方も、以前習っていて中断された方も歓迎します。

 詳細はお問い合わせください。

時間:14:00~17:45の間、各45分
講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
レッスン料(1回、税10%込):一般11,000円、会員9,500円
※オンラインの場合は各1,000円引き


みなとみらいマトリョミン教室

 マトリョーシカの中に世界最古の電子楽器テルミンが内蔵されたユニークな楽器「マトリョミン」の教室です。
 この1年はコロナ禍で休講が続いていましたが、4月からオンラインで個人レッスンを再開します。

 詳細はお問い合わせください。

講師:檜垣 紀子


組織・財政

組織状況

(2021年4月30日現在)

 4月から134期のロシア語講座が始まりましたが、期待の「入門クラス」へは、無料体験講座には延べ8名の参加がありましたが、受講を決めた方は3名に留まってしまいました。134期講座開始にあたり、新規入会者は、入門クラス3名など5名です。ロシア語講座非継続による協会退会者が4名ありましたので、4月末現在の会員数は、3月末に比べると1名増の224名です。

(木佐森)

財政状況

 昨年の4月はすべての講座が休講となってしまいましたので、昨年に比べると21年4月は、少し持ち直し、教育事業収入は164万円になりました。1月からの累計収支は、まだ、昨年より32万円ほど少ない状況です。コロナ禍の終息がまったく見えないので、不安状況が続いています。ロシア語講座の授業もいつ、いままでどおりの対面授業に移れるのか、神頼みしかありません。

(木佐森)

お勧め商品

ロシア語会話 日本案内 3,300円(音声CD付き、税込)

ロシア語会話 日本案内 著者:野口 福美、M. F. マクシモワ(横浜ロシア語センター講師)
CD朗読:M. F. マクシモワ
発行:横浜ロシア語センター
A5判、190ページ
音声CD(MP3形式)付

 ロシア語圏からの友人やお客様を案内し、日本について語るための勉強と準備に役立つ音声付き会話教本。あるロシア人家族が日本を訪れ、ロシア語の堪能な日本人夫妻のガイドで名所を巡り、日本文化を満喫するストーリーに仕立て、文章語よりも相手に良く伝わる自然な会話応答の中で、発音やイントネーション、話の作り方が学べるようになっています。第1部は中級者向けに空港やホテルでの易しい日常会話と横浜・鎌倉の観光案内を、第2部はより難しいテーマの日本住宅、能楽、歌舞伎、華道、茶道、日本庭園などを取り上げました。読んで聴いて覚え、会話の再現をし、最後に自分のオリジナルを語ってみましょう。

文化・芸能

芸 能

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10  神聖なパスハと壮大な戦勝記念日セレモニーの準備を着々としているロシアから、2021年4月第3-4週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。今月は10曲中2曲が新曲!

 10位に、ウクライナ出身のコンビ、アルティクとアスティの21枚目シングル≪Истеричка≫(ヒステリック)がランクイン。同曲は今年3月にリリースされたアルバム≪Миллениум≫(ミレニアム)に挿入されています。

 9位にモトとジョニーの初コラボ≪Лилии≫(百合)が入りました。MOTはモスクワ国立大学卒で同大学院にも進学したという異色のHIPHOPシンガーで、2009年から音楽活動し現在では50曲を超えるシングルをリリース。一方JONYは、アゼルバイジャン出身のロシア人ポップシンガー。本名は祖父母がつけたジャヒドだけど、幼少の頃母親からジョニーと呼ばれていたとか。本曲はYOUTUBEでは現在1400万再生されています。

 ハビブの≪Ягода малинка≫(ラズベリーの実)が3ヶ月連続首位を奪取しました。本名はハビブ・シャリポフでカザン出身。露民放テレビTHTの音楽オーディション番組「ペースニャ」の第1シーズンに出場し、そこで審査員をしていた音楽プロデューサーのファデーエフ(グリュコーザ、サヴィチェワ、セレブローの音楽Pとしても有名)と2018年から2019年まで契約した若手シンガーソングライター。過去にアルティク&アスティ、アニー・ローラク、エゴール・クリードにも楽曲提供したこともあるとか。新曲のこれまでのYOUTUBE視聴回数は1億7600万回までに到達しました。おめでとうございまーす!:-)

画像は https://vk.com より

※全文、チャート、PV視聴はユーラシア芸能ブログでどうぞ。更新再開しました!

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart 2021年4月16日~22日/MOPA)

LittleBig、ユーロヴィジョン2021出場辞退

LittleBig  2020年5月にオランダ・ロッテルダムで催される予定だったユーロヴィジョン2020は、新型コロナのパンデミックで中止を余儀なくされた。そこで大会委員会は、2021年5月には開催し、昨年出場するはずだった各国代表アーティストを大会に招待する、という決断をした。つまり露からはLittleBigが2020年出場を予定していたので、このグループが今年5月に出場することになる。

 LittleBigを知らない方のために簡単に紹介する。LittleBigはサンクトペテルブルクを活動拠点とする、パンク・ポップ・レイヴグループ。作品に風刺・アートやロシアのステレオタイプなど織り交ぜて発表する、異色の音楽グループだ。結成は2013年で、2015年辺りからロシア国内だけでなく欧州にも遠征した。欧州の音楽アワードに多々ノミネートされるなど、その才能とパフォーマンスぶりは、常に好評を博していた。2019年には国内外合わせて120カ国も廻り、雑誌「フォーブス」の中で「ロシアの著名人」部門では35位に位置し、百万ドルの収入があったことも明かされている。

 このようにユーロヴィジョンに出場すれば、間違いなく上位を狙えることが簡単に予想できるLittleBigだが、今年3月8日にユーロヴィジョン2021への出場を正式に辞退すると発表した。その理由として「ロシアには他に才能あるアーティストたくさんいるし、ユーロヴィジョンで素晴らしいパフォーマンスできる可能性を皆持っているから。」と発表し、他のアーティストにその出場切符を譲ったのだ。

マニジャ  1TVの視聴者投票で彼らの代わりに出場権を得たのは、マニジャというタジク出自の女性アーティストだ。ショウビズの世界ではまだあまり知られていないが、社会活動家としては知られており、「家庭内暴力との戦い」の活動家、慈善基金「命をあげて」のアンバサダー、国連の難民部門での露代表親善大使も兼任している。出場曲は「Russian woman(ロシアの女性)」で、そのMVは8百万回再生と、出場アーティストの中で視聴回数が高いレベルだ。乞うご期待。

(MOPA)

演 劇

Piece Box #4 「かもめ」

4月18日 於:東京:花まる学習会王子小劇場

「かもめ」  日本でチェーホフの「かもめ」はことのほか愛されている戯曲で、上演されない年はないといってよい。それほど重層的な意味がある戯曲であり、演ずる方にとって料理し甲斐のある戯曲だといえよう。

 今回観たPiece Boxの「かもめ」は、奇をてらった演出は一切なく、むしろオーソドックスな「かもめ」だった。しかしこれまでになく「恋」と「才能」が際立った舞台だと思う。登場人物全員が織りなす複雑な恋愛の三角関係の上に、おのおのが自分の持つ「才能」(存在意義といっていいかもしれない)に自信や失望を抱いているさまは、恋の成就させる基盤となっている。

「かもめ」  たとえば作家を目指している青年トレープレフ(石井俊史)。女優の母・アルカージナを敬慕するが、彼女の後ろ盾なしでは何者にもなれない自分に嫌気がさし、新しい芸術様式を模索している。アルカージナの恋人であり、横恋慕の当事者である作家のトリゴーリンに対して、「恋」と「才能」の二重の意味でのライバル意識を持つ彼は、己の才能を信じ切れず恋人のニーナも失うが、なぜか同情心がわかない。「才能」を信じるに必要な「忍耐」が彼は不足していたのだろう、時が経つにつれ生きるスタミナが切れたような演技が印象的だった。

「かもめ」  一方、アルカージナは女優として成功はしているが、地方都市ハリコフでの喝采に酔うなど、どこか二流。恋人の流行作家トリゴーリンも、「ツルゲーネフには劣る」とはっきり言われているし、流行作家のあくせくした生活にうんざりしている。それでも女優や作家を辞めない彼らは、自分の才能のレベルを自認し満足しているのである。アルカージナ役の小谷みちるは、美人すぎないルックス、太めの声、はつらつとしたアクションで山あり谷あり人生のアルカージナそのもの。あか抜けない感じのトリゴーリンを演じた野内貴之は、ちょっと小心者のトリゴーリンを好演した。

「かもめ」  女優を目指すトレープレフの恋人ニーナ(石松千明)は、名声と恋の両方を追うが失敗。それでも平凡を嫌う彼女は「才能」(存在意義)に対する強烈な執念があり、有名なセリフ「わたしはカモメ」にいささかも感傷を感じさせないニーナだった。

 使用されたテキストは神西清訳。ちょっと古めかしい口調もあるが、舞台では自然な会話にアレンジされていて聴きやすかった。

(文:滝沢三佐子/写真:劇団提供)

映 画

映画情報

国立映画アーカイブ所蔵 外国映画選集2021

とき:5月6日(木)~23日(日)
ところ:国立映画アーカイブ2F 長瀬記念ホール(東京都中央区)
ソ連映画「脱走者」(1933)、「戦火の大地」(1944)、「諜報員」(1947)のほか、海外の貴重な所蔵作品12本を35mmフィルムニュープリントで上映。
詳細:www.nfaj,go.jp チケットは前売指定席券のみ。
※ホームページで上映予定を確認してください。

文 学

連載「ロシア童話の世界」
『すずめの子』Воробьишко (1912)

M. ゴーリキイ М. Горький (1868-1936)

横浜ロシア語センターサイト・研究室のページ「ロシア童話の世界」にてごらんください。

【書 評】しずくのぼうけん

しずくのぼうけん マリヤ・テルリコフスカ 作
ボフダン・ブテンコ 絵
内田莉莎子 訳
福音館書店 発行
900円

 かつて、ギリシャのヘラクレイトスはこう言った。万物の根源は、水、火、土、空気の四大元素に分けられる。この中で水は、雪や氷になったり、霧になったり、一番形を変えやすく、目につく性状をもっている。

 マリヤ・テルリコフスカが1965年に発行した本書に、イラストレーターで著名なブテンコが絵をつけ、超ロングセラーとなり、世界各国で読まれているのが「しずくのぼうけん」である。ほこりだらけになったしずくが、病院へ行こうとしたり、お日さまの光に蒸発して、どんどんやせていったり、雲にしがみついて、また、きれいなしずくとなって、大地を潤しつつ、岩の割れ目に落ち、ぼうけんは形を変えつつ続くのだ。霜がおりる朝には、しずくも凍り、お日さまの光で、又、水滴に戻る。ドラマティックな中でも、明日への喜びに溢れつつ受け入れていく喜びの姿が、ここには描かれている。

 本書は、ポーランドの作品である。挿絵を担当するボフダン・ブテンコと言えば、ワルシャワの美術学校を出て、1955年にからグラフィックデザイナーとして活躍し、ポスターやアニメまで、幅広いジャンルをこなす人気作家である。軽い風刺とユーモアに満ちた絵を描き、特にこの「しずくのぼうけん」の絵は有名である。

 また、冷戦時代に、この本を訳した内田莉莎子と言えば、ロシア文学者で、「おおきなかぶ」「てぶくろ」などのロシア文学のロングセラーを訳した名訳者である。

 二つの国の二つの文学を、子ども時代に返って、味わってみるのも、今大事なことかもしれない。今だからこそ、求められることかもしれない。

(中出)

ユーラシア通信

【ロシア時評】反プーチンデモの深層

 日本では今盛んにプーチンの悪政に対して民衆がデモで抗議しているかのように伝えられています。トランプ前大統領の経済制裁によってロシアの国民が困っているのは事実ですがこれはプーチンのせいでしょうか? 

 歴史的経過をたどってみましょう;ソ連崩壊後、エリツィン時代初期に急進的経済改革を目指したエゴール・ガイダル、アナトリー・チュバイスらと、彼らにアドバイスをしたジェフリー・サックスらアメリカ人顧問団によって多数の国営企業、国家コンツェルンが民営化され、これらの企業は、企業長、支配人らの旧ノーメンクラトゥーラ層が、国営企業とその膨大な国家資産を受け継ぎ、新興財閥・寡頭資本家(オリガルヒОлигархи)になりました。この典型が国家コンツェルン・ガスプロムから民営化により形成されたガスプロム・グループや、旧ソ連時代の石油採掘企業から構成されたルクオイル・グループなどでした。アメリカはこうした新興企業のオルガルヒを操ってロシアの石油、天然ガスを手に入れようとしたのです。

 プーチン大統領就任にともない、政権と新興財閥の蜜月状態には大変化が生じることとなりました。プーチンは、テレビを始めとするマス・メディアを保有し、政治的影響力を行使して自らの政権と対立関係になった新興財閥に対して容赦なく弾圧を始めました。2000年6月13日、ロシア検察当局は、ウラジーミル・グシンスキーを詐欺などの容疑で逮捕し、これを手始めとして、7月11日には、ガスプロムに対して財務関係資料提出を要求。ルクオイルに対しては、脱税容疑で捜査を開始。インターロスに対しては、ノリリスク・ニッケル株取得の際の違法性を指摘するなど、矢継ぎ早に捜査を展開、グシンスキーやボリス・ベレゾフスキーらはこうして壊滅的打撃を受けることとなりました。

 これに対しトランプ前大統領が引き起こした経済制裁によるロシアでの様々な困難に乗じてCIAやアメリカの支援を受けている旧オリガルヒのNGO,NPOなどがデモを扇動しているのです。その背後にはアメリカの石油資本ロックフェラー、イギリスのロスチャイルドなど巨大財閥がいるのです。

 以上の経過を見るとこれはロシアのエネルギー資源をめぐるアメリカとロシアの激しい争奪戦の一つの表れであることが判ります。私は戦前のアメリカと日本の石油資源の争奪戦が太平洋戦争の原因であったことを思い出します。

(柴田)

えっ! 指輪をしていないの…!? ロシアでは…

 「ロシア人の多くは親日家」と聞けば、「魚心あれば、水心」で、日本人もロシア人に好意を持ちますよね…。

 では、「ロシア人の友達が欲しい!」「いや、ロシア人の彼女(彼)ができればなあ~」などと思った方、ロシア人の左手薬指を見て、「指輪をしていない!ムフッフッ…」と早合点しないように。ロシア人は、結婚指輪を左手ではなく、右手の薬指にするのです。ですから、左手をみただけでは、独身かどうかはわかりません。

 ちなみに、右手に結婚指輪をするのは、ロシアの他に、ドイツ、オランダ、ノルウエー、デンマーク、ギリシャ、オーストリア、スペイン、中国など。左手にするのは、日本、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア・・他にもありますが、省略。

 それから、他にも、日本とロシアでは逆になるのは、指を使って数えるとき。「1、2、3…」とロシア人は、小指から親指に向かって順に折ります。何かやり難そうですね。一方日本では、親指から順に折りますよね。そして、「5」まで折って、「6」からは、今度は小指から順に指を立てていきます。このことから、日本では、昔から、「芸事を習い始めるには、6歳の6月6日から始めるのが縁起が良い」と言われてきました。「6」は小指を立てるので、「子が立つ(立派になる)」ということで。また、6月6日(66)は、昔、「日本は66の国から成り立っている」と考えられていたので、「66(全国)に立つ」、つまり、日本一になることを願ったのです。それと、余談ですが、祇園祭の起源である「祇園御霊会」も、日本各地で発生した天変地異や疫病を鎮め、全国の安寧を祈るために、貞観11年(869年)当時の国の数66本の鉾を立てて行われました。

 最後に、「6」で思い出すのが「サイコロ」。日本の「サイコロ」は「1」が赤色ですが、世界では全部同じ色が普通なのですって!

(とくなが なつみ)

ソ連プロパガンダ風 COVID-19対策啓発ポスター

COVID-19対策啓発ポスター COVID-19対策啓発ポスター
(左)スプートニクVの接種準備ができました!
(右)信頼できる予防接種はスプートニクV以外にもはやありません。私は1度接種を受け、不幸なく生活している。
COVID-19対策啓発ポスター COVID-19対策啓発ポスター
(左)彼は接種に抗い、肺を失った。
(右)自ら覚え他の人に伝えなさい。接種したら君は集中治療室に入らずに済む、と。

(日本語訳:MOPA/ロシア・ムルマンスク在住)

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(機関紙編集部)

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