今月の表紙

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2020年12月号 No.710

行事予定

今年の望年会はオンラインで 12月20日(日)開催

望年会  今年の望年会は、オンラインヨールカ祭の予行演習を兼ねて、オンライン(Zoom)で行います。
 行く年を忘れず来る年を望みつつ、楽しく語り合いましょう。
 日時は12月20日(日)午後7時から。参加費は無料です。
 参加したい方はEメールにて「望年会参加希望」等の件名で、名前とメールアドレスをお知らせください。

お申し込み先:
当協会イベント専用メールアドレス
event@kanagawa-eurasia.org

2021年のヨールカ祭は、1月17日(日)15時からオンラインで!

2021年ヨールカ祭  深刻さを増すコロナ禍の中で、一度は中止と決められた「ヨールカ祭2021」ですが、60年間中断なく続けてきた年間最大行事の伝統を護るために何かできる方法を考えようとの柴田順吉顧問の提言を受け、オンライン・ヨールカ祭を実施することになりました。  

 初めての試みで、技術的な不安もありますし、料理提供もできませんが、皆様とのきずなを保ちたい思いで、参加費無料で実施いたします。画面の中で一緒に新年の乾杯をし、出し物を観て、小グループに分かれたセッションでは「仮想テーブル」で自前の飲み物や食べ物をいただきながら遠地の友人、新しい友人たちとの会話に大いに花を咲かせましょう。またアプリ(Zoom)の機能を活かしてヒゲや帽子、サングラスなどでちょっと仮装しての参加も面白いことでしょう。

 今年の3月からロシア語オンライン・レッスンやいくつかのイベントを試みてきた経験をもとにZoomで実施しますので、受付可能参加者数は100名までです。パソコン、スマホ、タブレットがあり、インターネットが使える方ならどこからでも参加できます。

 私たちもこの初めてのオンライン・ヨールカ祭を成功させるためにできる限りの準備を進めて参りますので、当日のヨールカ祭に際しましては、最後まで大いに楽しく過ごせるように皆様のご理解とご協力をいただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 詳細については、見出しまたはチラシ画像をクリックして、リンク先のPDFファイルをご覧ください。

(野口)

活動報告

DVD鑑賞会は『イワンと仔馬』を今年の締めくくりに

イワンと仔馬  今年最終のDVD鑑賞会は三連休の中日に開催。6人が参加しました。

 作品は5月に開催できなかった『イワンと仔馬』です。農民の子イワンのもとに、天上から二頭のたくましい馬と仔馬がもたらされました。その仔馬とともに、イワンが何をしていくか。わがままな王様と卑劣な役人たちに無理難題を押し付けられますが、その都度、仔馬に助けられるのです。王様から「火の鳥」を取ってこいと言われたり、役人の策略で危険な目に合わされたりします。こう書くと、分かる方がいるかもしれません。そうです。手塚治虫の「火の鳥」の原点はこの作品です。そして、困ったイワンを常に助ける仔馬は「鉄腕アトム」や「ドラえもん」の原点となったのです。

 この作品は1947年制作。日本中が焼け跡だらけで、戦争の傷跡が残っていたころです。その時代に、子どもたちの夢を育むアニメを創作していたのです。「鉄腕アトム」がアニメとして放送されたのは1963年。いかにソ連アニメが時代を先行していたかが分かると思います。

 今年はコロナ禍のため、年3回の開催でしたが、来年も参加者が楽しめる作品を取り上げたいと思っています。

間宮林蔵記念館見学会報告

間宮林蔵記念館見学会  11月23日間宮林蔵記念館見学会を開催しました。最近のコロナの禍の為スタッフのみ4名となりました。つくばエクスプレス線の守谷駅改札口で集合で先ず間宮林蔵のお墓へ行きました。茨城県つくばみらい市上平柳専称寺境内にありました。守谷駅東口から取手駅西口行きのバスに乗り稲豊橋で降りると間宮林蔵記念館の案内があります。バス停から10分ちょっとで着きました。間宮先生埋骨之処(顕彰記念碑)が大きいのでビックリしました。間宮林蔵自信のお墓はそれに比べて驚く程小さかったです。

 いよいよ間宮林蔵記念館ですが思ったより少し小さめの建物で中に入るとすぐの所に映像コーナーがあり「間宮林蔵の一生」と言う紹介ビデオが9分間で見れます。内容は間宮林蔵が江戸にどうやって出て行ったかが紹介されていました。とでも興味深く面白かったです。

間宮林蔵記念館見学会  次に主展示室です。ここでは文化6年(1809)第2回カラフト探査から帰った後幕府への報告書を作成しました。「東韃地方紀行」「北緯分界餘話」「北蝦夷島地図」の三部作がそれです。「東韃地方紀行」は上中下3巻になっていてそれの一部の文章や絵図が展示されていました。中々興味深いものでした。「北緯分界餘話」はカラフト東韃靼地方に住む種族の生活の様子を記録したもので全10巻で巻1でカラフト・黒竜江図や巻5漁猟、山丹夷行舟山丹船を記録したもの、巻8でスメレンクル夷、女夷育子 子供を育てる様子を記録したもの等等興味深い今の間宮海峡(ロシア名タタール海峡)周辺の地図や絵図が展示されていました。「北蝦夷島地図」は文章と言うより史料で間宮林蔵がカラフトが島である事を発見し測量して作ったカラフト島大概地図や蝦夷全図などの史料が展示されていました。これらは当時としては画期的な事で目を引きました。

 ギャラリーでは林蔵をめぐる人々が紹介されていました。間宮林蔵・平山行蔵・近藤重蔵はその名と彼らの行動の豪傑さから「文化の三蔵」呼ばれました。一農民の子から武士として幕府の役人となり全国にその名を知らしめた林蔵の周辺には多くの著名人が関わっていた事が展示してあり当時の林蔵が偲ばれます。シーボルト、松田伝十郎、最上徳内、伊能忠敬、村上島之允、徳川斉昭、コーニ(カラフト北部の地のノテノの首長)等の名前を見ても林蔵の活躍が、見てとれます。

間宮林蔵記念館見学会  パンフレットには間宮林蔵にかかわる史跡が載っています。すぐ隣には昭和46年(1971)に現在地に移築され復元された間宮林蔵の生家がありました。また先程の間宮林蔵のお墓や間宮林蔵がカラフトに出発した、「渡樺出港の地」記念碑(北海道稚内市宗谷村)、宗谷岬には昭和55年の間宮林蔵生誕200年を記念したブロンズ像等等です。

 パンフレットには最後に間宮林蔵の生涯年表が載っています。

 11月23日は気候が良く外出日和でした。神奈川県日本ユーラシア協会の機関紙をご覧の方もちょっと遠いですが一度尋ねてみては如何でしょうか?

(中垣内)

間宮林蔵記念館見学会  三連休最終日、11月23日(月祝)に茨城県つくばみらい市の間宮林蔵記念館・生家・墓地を訪問しました。詳細は中垣内さんの報告があります。

 その記念館の展示について、気が付いたことを記します。間宮林蔵は間宮海峡を発見し、樺太が島であることを証明しました。その業績は、ヨーロッパの地図にまで、「mamiya」と記入されるほどでした。

 関戸が気になったのは、間宮林蔵が、なぜ北方をそれだけ調査したのか、という理由です。展示の中にはっきりと「ロシアの侵略」とありました。そのロシアの侵略を防ぐために詳細な調査をしたというのです。大変、残念な思いがしました。ロシアは不凍港が欲しいために南下しました。その際、通商を求めて来航したのです。松前藩はこれを拒否しました。この時に、きちんと相互の話し合いをすればよかったのです。鎖国政策をとっていた幕府にとっては外国人は全て敵でした。そのため、日本に近づいたロシアは敵となったのです。

 21世紀の現在、このように一方的に敵と決めつけることは無意味です。相互理解によって、ともに国を高めていくことが大切です。そのことを痛切に感じました。

(関戸)

まだまだ、横浜ロシア語センターは知られていない。
第76回ロシア語能力検定試験アンケート

 検定試験のアンケートへの回答は、各級とも高率で2級3級は100%、4級は97%、1級は1人の方が途中退室されたので、実質100%でした。

 4級では、ロシア語をどのように学習しているかで、独習が全体の6割を占め、続いて大学が20%、横浜ロシア語センターのような専門学校が17%に留まっています。横浜ロシア語センターの存在を知らない人は20人67%。そして、8割の方がロシア語を「個人の趣味」としており、「ロシア人と会話や手紙を交換したい」としています。

 筆記欄は「ロシア語に慣れないまま、取りあえず検定試験を受験しました。」「日本語の教材が、もっとふえると、幅広い学習ができる」「過去問に朗読の模範解答がCDでなくダウンロードできたら助かる」「文法だけでなく、文学に触れられて、独学しやすい解説書が欲しい」

 3級は、大学で学習しているが一番多く15人52%、独習は12人41%です。62%の人が横浜ロシア語センターを知らないです。学習の目的は、「個人的な趣味」が62%ですが、「仕事・ビジネス」も41%になります。

 筆記欄は「試験日に問題用紙を持ち帰りができれば復習に活用ができる」「筆記・リスニング・音読で合格した科目を次回に持ち越せると良い」

 2級も、大学で学習しているが7人44%で、独習は6人38%です。そして5割の人が横浜ロシア語センターを知っており、10人63%の人がロシア語を「仕事に活かしたい」としています。

 筆記欄は「口頭作文の模範例もあると良い」「もっといろいろなところで勉強できるチャンスがあればよい」「リスニングや読解で内容理解の設問があるとよい、対話のテストもしたい」

 1級は、独習が3人43%で、ロシア語の活用では、「個人的趣味」が「仕事に活かしたい」より1人多くなっています。

 筆記欄は「ロシア語は学べば学ぶほど難しい」「通訳ガイド対策コース、上級ロ語作文コースが横浜に欲しい」

(木佐森)

教室案内

11月8日 ウクライナ対話報告

ウクライナとのオンライン交流会  去る11月8日16時より(キエフ時間9時)、第2回目となったウクライナとのオンライン交流会が行われました。

 第1回目は、8月9日長崎の日にちなみ、テーマを反戦・平和・共存と掲げ、お互いの平和と共存への思いを語り合いました。主な出席者は日本側はプロ通訳者と横浜ロシア語センターの有志の皆さん、ウクライナ側はキエフ言語大学の日本語学科の生徒さんたちでした。

 第1回目の交流を終えて、横浜ロシア語センターからの参加者の皆さんから、「もっと直接の会話がしたかった」という声が多くあったことを受け、では、直接の会話をメインとした交流会をしようと話し合い、11月8日に日程を決めたのは9月半ばでした。

 今回のテーマは 「おらが町・моя малая родина」という肩ひじを張らずローカルな話題をテーマに≫おしゃべり”をすることを目的としました。

 ウクライナ側からは、講師のナウモワ先生を含めて18人、日本側からは、講師5名を含む23人が参加し大変賑やかな交流会となりました。

1.開会の辞 野口センター長 通訳 横浜ロシア語センター受講者  早川篤子さん
2.日本側の地域紹介 横浜ロシア語センター受講者 岩崎和子さん 通訳田中恵子さん
3.ウクライナ側紹介 キエフ国立言語大学日本語学科生 ヤーシャさん、通訳マリーナさん
4.グループセッション 30分・25分
5.日本側講師から講評 織田桂子先生、大山麻稀子先生、ヴァリナ・ヴァレリヤ先生
6.閉会の辞 キエフ国立言語大学日本語学科講師 ユリア・ナウモワ先生

 たっぷり2時間の長丁場でした。

 交流会は五十嵐さんの素晴らしいロシア語の開会宣言で幕を開けました。舌を巻くほどの美しい発音、流暢なロシア語さばきは、奥様仕込みもあるかもしれませんが、1か月半も前に司会原稿を下さいとご連絡くださり、ご自身が努力し、練習の成果として成し遂げたロシア語による素晴らしい司会でした。

 野口先生の通訳をした早川さんは日本案内のクラスに通いロシア語をブラッシュアップしていました。落ち着いて素晴らしい通訳をしていただきました。

 岩崎さんは、大学時代にキエフ国立大学に留学していたことから、白羽の矢が立ちました。ご本人は東京在住ですが、学び舎がある横浜を散歩している「気分」にさせてくれる素敵な町の紹介をしてくださいました。綺麗なロシア語の発音と持ち前の度胸で堂々とした登壇ぶりでした。通訳にあたった田中恵子さんは、子育てが終わった今もずっとロシア語学習に取り組んでいらっしゃる努力家です。お疲れ様でした。

 ウクライナの発表者も通訳にあたった学生さんもまだ3年生です。日本語を勉強してまだ2年で、素晴らしいパフォーマンスをみせてくださいました。「音楽のような言葉を母語とするウクライナ人は、そもそも昔から歌が大好きなのだそうです」民族楽器のバンドゥーラを弾きながら日本とウクライナの音楽を届けるウクライナ出身のGUZIY Nataliyaさんの音楽を紹介してくださいました。

 今回のメインであるグループセッションでは、最初は、7つのグループに分かれ、参加者は、それぞれの町のことを話す準備をして臨んでくださいました。きっとうまく話せるかとドキドキした人もいると思いますが、果敢に挑戦する姿には、心から感動しました。

 最初の15分を日本語のみで双方が会話し、残りの15分でロシア語のみで会話を成立させようと努力していらっしゃいました。

 ホストとして、どのセッションも覗くことができる立場にあった私は全部のセッションを少しずつ見学させていただきましたが、どのセッションでも、織田先生をはじめとするセンターの講師陣が、生徒さんたちの会話を取り持ち、気持ちを乗せ、助け舟を出す姿がありました。

 30分の一回目のセッションが終わり、2度目は、10の更に小さいグループに分かれての対話です。

 今度は、趣味の話をそれぞれが楽しく話すことができたと思います。

 会話力がある方たちは趣味の話に限らずいろんな雑談をすることができたと思いますし、それぞれが日頃の研鑽の成果を発揮することができたのではないでしょうか。

 勿論、うまく話せない、単語が出てこない、もっと相手を理解したかったといろいろなことを感じたと思います。今回の対話がまた更なる研鑽への意欲を掻き立てる2時間となったことと期待しています。

 このイベントが決まってからの2か月間こそが、イベントそのものであったと思います。原稿を書き、チェックをしてもらい、翻訳をして通訳の練習をしたり、会話を想定して何を話そうかと頭をひねったり、発表をした人、司会を担当した人、通訳した人、会話セッションに参加した人たちそれぞれにとって、人前で学習言語を話すことは、またとない経験であり、言語的にも大きな成長のチャンスとなったのではないかと思います。

 そして、大きなイベントをオーガナイズするには、細部まで検討していくことが必要ですし、皆が力を合わせて事に当たることが必要です。その意味では、今回のウクライナとのオンライン対話では、生徒さんが日頃の成果を出せるようにと援護射撃をするべく準備にあたった講師の皆さんこそが殊勲だったと思います。野口先生、織田先生、大山先生、ヴァレリヤ先生、そしてウクライナ側のユーリア先生、そしてセンタースタッフの皆さんのご尽力に心から感謝いたします。

(竪山)

横浜ロシア語センター第133期 11月開講

 コロナ禍で苦戦気味の今学期ですが、開講から2週遅れで月曜日の入門クラス希望者2名が現れ、無事実施が決まりました。全クラスの詳細は教室ホームページをごらんください。見学は3クラス・各30分まで無料。中途入学も可能な場合があります。

ロシア民族楽器「バラライカ」「ドムラ」教室

 レッスン内容は奏法の基本から音楽理論や高度な内容まで。毎月土曜日に開講、実質個人レッスンとなります。初心者の方も、以前習っていて中断された方も歓迎します。

 12月は5日、19日に対面レッスンを行う予定です。詳細はお問い合わせください。

時間:14:00~17:45の間、各45分
講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
レッスン料(1回、税10%込):一般11,000円、会員9,500円
※オンラインの場合は各1,000円引き


みなとみらいマトリョミン教室

 コロナ禍の影響により、10月以降は全クラスの開講を見送らせていただきます。
 個人クラスで今期継続されていない方、アンサンブルの方には今年3月21日分の受講料を返金しますので、口座番号をお知らせください。


組織・財政

組織状況

(2020年11月30日現在)

 11月末の会員数は、133期の開講が11月になり、入門クラスが始まったので、入門クラスの3人の方が新規入会者となり、10月から3名増えて227名となりました。20年は238名から始まったので、あと11名足りません。12月1ヵ月で挽回できるでしょうか。

(木佐森)

財政状況

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2020/11/30
単位:円
摘 要本年度当該月収入前年度当該月収入対前年度増減
一般会計102,00063,90038,100
教育事業685,400487,610197,790
一般事業324,38397,162227,221
合 計1,111,783648,672463,111
摘 要本年度当該月支出前年度当該月支出対前年度増減
一般会計403,603758,255-354,652
教育事業363,410607,866-244,456
一般事業55,70768,569-12,862
支出合計822,7201,434,690-611,970
当該月収支289,063-786,0181,075,081
累計収支計4,006,5223,252,547753,975

 11月に入り、133期の授業が始まり、教育事業収入は安定してきています。物販、イベント収入の一般事業収入が、昨年に比べ22万円ほど多くなっているのは、ロシア語検定試験の委託料収入で、昨年は、台風のため秋の検定試験は3級以外は中止となってしまったため、検定試験委託料が激減しました。

 支出で、講師料が中心の教育事業支出が昨年に比べ少ないのは、リモート授業が多くなっているので、講師料が、翌月の振り込みになっているためです。そして、収支累計が昨年を上回っているのは嬉しいことです。

(木佐森)

お勧め商品

「ヨールカ祭2021オンライン」に、毎日の食卓に、ユーラシアの食品を!

ボルシチの素 210g/540円(税込)

ボルシチの素 本格的な伝統ウクライナボルシチ2リットル(5-6人前)がこれ一瓶で手軽に作れます!
(水、肉、じゃがいも、キャベツを別途ご用意ください。)
日本語レシピ付き。
賞味期限:2021年8月19日
原産国名:ウクライナ

ボロディンスキー・ライ麦パン 350g/540円(税込)

ボロディンスキー・ライ麦パン 旧ソ連など東ヨーロッパで最もポピュラーなライ麦パンの一つです。おだやかな酸味と甘み、表面に載ったコリアンダーの独特の爽やかな香りが特徴です。スライス済みなので、袋から出してお好きな具材をのせればすぐに食べられます。手軽なパーティー料理にもおすすめです!
賞味期限:2021年5月1日
原産国名:ラトビア

燻製イワシ(スプラット)オイル漬け 160g/378円(税込)

燻製イワシ(スプラット)オイル漬け 濃厚で芳醇なスモーク特有の豊かな香り、黄金色に輝く美しい色合いが特長です。ビールやウイスキーのおつまみにピッタリ!お好みでレモン、香草、ピクルス、玉ねぎなどど合わせて、ボロディンスキー・ライ麦パンに載せても大変美味です。
賞味期限:2021年5月24日
原産国名:ラトビア

モルドバ産ジャム各種 310~320g/648円~680円(税込)

モルドバ産ジャム各種 アプリコット、プルーン、ラズベリー、ブラックカラントの4種。厳選したモルドバ産の果実とてん菜糖だけで作った無農薬、無添加のジャムです。パンやヨーグルトに、お料理に…幅広くお使いいただけます。
賞味期限:2021年7月~9月
原産国名:モルドバ

文化・芸能

芸 能

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10  コロナと年の瀬でてんやわんやのロシアから、2020年11月第3-4週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。今月は10曲中5曲が新曲、1曲は返り咲き!

 10位は幼少の頃から自宅でコンサートを催していて、11月28日に30歳の誕生日を迎えたズィヴェルト。

 9位にランクインのクーチェルに関する情報はまだ定かではないのですが、本名はアレクセーエワ・ヴェーラ。2017年から活動開始、SNSをフル活用し、ライブを開催してはリスナーと交流し絆を深めていきました。一方本曲のデュエット相手ジャナガは、本名アガジャニャン・ゲウォルグ、エレバン出身。エレバン医科大学入学後、バラエティ番組KVNに出場し、そこからショウビズの世界へ進出したという異色タレント。

 クリスマスイブの12月24日に39歳を迎える露ポップス界のレジェンド、ビラーンの新曲≪Dreams≫(夢)が8位に登場。

 昨年夏に楽曲≪NBA≫がトップ10入りを果たしたRSACが、ウクライナ出身で欧州でも知られているアーティスト・ヨールカをコラボした新曲≪Не наговаривай≫(散々言わないで)4位になりました。

 お騒がせアーティスト・モルゲンシュテルンが米国から精鋭ラッパーリル・パンプをコラボした楽曲≪Watafuk?!≫(ワタファク?!)が2位に。MVは11月13日にリリースされましたが、僅か一日で約500万回もの視聴回数を記録し、YouTubeではトレンド入りを果たしました。

 ダブロの≪Юность≫(青春時代)が4ヶ月連続首位でした。おめでとうございまーす!:-)

※全文、チャート、PV視聴はユーラシア芸能ブログでどうぞ。更新再開しました!

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart、2020年11月13日~19日/MOPA)

演 劇

『アンナ、アーニャ、あるいはアニュータ』

11月17日 於:両国・シアターΧ(カイ)

『アンナ、アーニャ、あるいはアニュータ』  演劇を見せるだけでなく、演劇を研鑽する場を提供しているシアターΧのユニークな活動「シアターΧ 一人芝居研究会」。この日は劇団銅鑼の谷田川さほさんによるチェーホフ作品一人芝居が行われた。

 「頸の上のアンナ」をベースとした本作は、アル中の父と弟たちとの貧しい生活を抜け出すべく、18歳のアンナが52歳の官吏と結婚したことから始まる。私はこのストーリーに、トレチャコフ美術館に所蔵されているヴァシーリー・プーキレフの『不釣合いな結婚』という絵画を思い出した。しかし、この作品は絵画にあるような一面では終わらなかった。

 アンナの夫は金持ちだが、妻の愛情より聖アンナ二等勲章がほしくてたまらない人物である。愛のない結婚にわが身の不幸に涙するアンナ。しかし、ある舞踏会をきっかけに母親譲りの美貌と上品な身のこなしで、周囲の男たちを次々に惹きつけた。自分の特異な才能に気がついたアンナは、取り巻きを増やし、夫の金を使い込み、自由奔放にふるまっていく。そして、貧しいままの父と弟たちを他人のような目で見るようになる。

『アンナ、アーニャ、あるいはアニュータ』  今回の公演では18歳の若い女性をメインに、ある時は父や同世代の夫を、かわいそうな弟たちを、時折ロシアの愛唱歌も交え谷田川さんは一人であざやかに演じ分けた。セリフのところどころはロシア語で語られた。その部分をなぜロシア語にしたのか、今回の初見ではよくわからなかったが、貧しい少女が美貌を武器にどんどん大胆になっていくさまは、下剋上のような痛快さがあった。一方で、聖アンナ二等勲章を悦に入る夫のように、アンナもまた俗っぽい人間になっていき、芝居は痛烈なアイロニーの中で終わる。タイトルは、アンナの愛称を頸の上のアンナ(首にぶら下がっている聖アンナ二等勲章のこと)に掛けたもの。再演時はこれらの皮肉がもっと先鋭化することを望む。

(文・滝沢 三佐子/写真・シアターΧ提供)

映 画

第21回東京フィルメックス映画祭&第33回東京国際映画祭

 コロナ禍の影響が懸念された今年の映画祭、例年なら時期をずらして開催される両映画祭が、今年は運営上の理由から10月下旬~11月初旬に平行して開催された。来日した映画関係者も少なく、マスコミ向け記者会見もわずか、上映後のQ&Aも一部の作品に限ってリモートで行う異例づくしの映画祭となったが、関係者のみならず映画ファンにとって開催されたことを喜ぶ面が際立った。

 ユーラシア諸国からの出品は、東京国際映画祭にはワールドプレミア部門でロシアの『親愛なる同志たちへ』(アンドレイ・コンチャロフスキー監督作品、2020)、東京フィルメックス映画祭ではコンペティション部門で、『風が吹けば』(フランス・アルメニア・ベルギー、ノラ・マルティロシャン監督作品、2020)、『死ぬ間際』(アゼルバイジャン・メキシコ・米国、ヒラル・バイダロフ監督作品、2020)『イエローキャット』(カザフスタン・フランス、アディルハン・イェルジャノフ監督作品、2020)が招待され、グランプリにあたる最優秀作品賞は『死ぬ間際』が選ばれた。

『親愛なる同志たちへ』  『親愛なる同志たちへ』は、1962年、ソ連南部のノボチェルカッスクで起こった、物価上昇と物不足を抗議する労働者の大規模ストライキを題材とし、地元の共産党女性幹部リューダを中心に共産主義の理想と悲劇を描いた作品。主演は監督の妻、ユリア・ヴィソツカヤ。

『風が吹けば』  『風が吹けば』は、ナゴルノ・カラバフ紛争で閉鎖された国際空港が舞台。アルメニア人にとって悲願である空港再開のために、調査監督のため派遣されたフランス人技師が目にした停戦の実情を、サスペンスタッチで描く。飛行機が飛来しない空港に働く職員たち、停戦ラインで戦争ごっこをするアルメニアの子ども、そして水を売り歩く貧しい少年。未承認国家という不可思議と不条理が満ち溢れる作品だ。

『イエローキャット』  『イエローキャット』は、前科者の少年ケルメクが、草原の真ん中に映画館を建てたいとギャングの金を奪い、娼婦として働かされているエヴァを脱出させて逃避行するロードムービー。メルヴィルの映画「サムライ」をこよなく愛するひょうきんなケルメクだったが、草原のギャングたちの仁義なき制裁は非情なものだった。

『死ぬ間際』  フィルメックス映画祭で最優秀作品賞を獲得した『死ぬ間際』は、愛と別離についての深淵な内容だった。いざこざで人を殺したダヴドが病の母親を置いて家を出た。行く先々で出会う女性たちは、みな家庭と社会の犠牲となった者たちで、彼女らはダヴドと出会って自らの解放を得る。受賞理由は「離ればなれになってしまった人間同士がどうすれば再びつながることができるのか。それは人間にとって、社会にとって、永遠のテーマであり、コロナ?の状況における今まさに切実なテーマでもある。この映画は、そのテーマを寓意的な意匠によって、知的に、詩的に、ときにユーモラスに、映画的に、描いている。この映画が私たちにあらためて教えてくれるのは、人間同士のつながりにとっても、映画にとっても、“愛”こそが重要なのだという単純な結論だ」とされた。

文・滝沢 三佐子
写真・『親愛なる同志たちへ』=(C)Films Boutique
他3作=東京フィルメックス映画祭2020事務局提供

書 評

「白い病」

作:カレル・チャペック/訳:阿部 賢一/発刊:岩波書店(580円+税)

『白い病』  本書は、チェコの作家であるカレル・チャペックの再刊である。当代一流の新聞記者で、作家でもあったチャペックは、過去を批判し、現在を論じあげ、未来をも予見する稀有な論じ手であった。

 本刊名の「白い病」は、世界中に蔓延した感染症を指す。発病すれば、短期間で死に至る。わずかな接触により死に至るのだ。世界の為政者達は、権力闘争に力を入れ続けている。そんな折、一人の医師が治し方を発見する。政治家は彼をどうしたか。国民は彼をどう扱ったか。本書は、東欧の政治史と精神史の軋轢を基軸とした上、救世主の真の存在意義を私達にたたきつけている。

 カレル・チャペックは、今からおよそ100年前に、三部作となる未来への警告の戯曲を出版した。「ロボット」「山椒魚戦争」そして今回の「白い病」である。「ロボット」は、チャペックの造語であり、愛を失った人間達がAI-ロボットに襲われる話である。「山椒魚戦争」は、知恵を持った山椒魚を利用しようとして、逆に闘争へ向かう滅びのメッセージを込めた長編である。そして、三番手が「白い病」という疾病である。どれも、21世紀の私達にとり、深刻な問題となりつつある。

 たぐいまれな辛辣なメッセージに、もう一度、耳を傾ける時代が訪れているのかもしれない。

(中出)

連載「ロシア童話の世界」
「物乞い手の少年」Мальчик с ручкой (1876)

F. M.ドストエフスキー Ф. М. Достоевский (1821-1881)

F. M.ドストエフスキー  『罪と罰 (1866)』をはじめ日本でも多くの作品で有名なドストエフスキーは、19世紀ロシアのリアリズム文学を代表する作家です。今回ご紹介する『物乞い手の少年』は『キリストのヨールカ祭に招かれた少年 (1876)』 とともに、ドストエフスキーが『作家の日記』を連載していた雑誌「市民」の1876 年1月号に掲載されました。

 クリスマス(※ロシア正教暦では1月7日)の前日、「私」は通りで粗末な格好をして寒そうにしている7歳くらいの幼い少年を見かけます。少年は、姉が病気で働けなくなったため、お金に困っているのだと「私」に訴えます。当時、通りで物乞いをする子どもはたくさんいました。しかし少年の口調はいかにも不慣れでぎこちなく、この「商売」を始めてまだ間もないことがわかります。「私」はこの少年のような物乞いについて思いをめぐらせます――子どもたちは厳寒の中へ送り出され、ほどこしをもらえずに帰ると大人たちに殴られます。家で待つのは酔っ払いの大酒飲みの男たちと、お腹をすかせて泣く乳飲み子を抱えた女たちで、たとえ運良く小銭をめぐんでもらったとしても、今度は居酒屋にお酒を買いに行かされます。大人たちの悪ふざけで口にウオッカを流し込まれ、気を失って倒れることもあります。子どもたちは少し成長するとどこかの工場に働きに出されますが、工場の賃金は大人たちに巻き上げられ、酒代に消えてしまいます。乱暴な大人たちから逃れようとしながらも、こうした子どもたちはやがて罪の自覚もないまま、盗みを覚えていきます。神様の存在さえ知らない“野蛮な生き物”へと育つのです。

 もともとロシアには「正教会暦の祝日」を描いた作品はあっても、特別な「クリスマス物語」というジャンルは存在していませんでした。1940年代にイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』が翻訳されたことをきっかけに、ロシアでも「クリスマス物語」が書かれるようになります。ハッピーエンドに終わることも多い「クリスマス物語」ですが、ドストエフスキーの作品では罪のない貧しい子どもたちが救われないまま、やがては自身も野卑で低俗な大人へ成長していくさまが描かれており、出口のない「社会の負の連鎖」をも感じさせ、暗澹たる気持ちを呼び起こします。

(小林 淳子)

音 楽

円熟の域に近づいた田中正也

田中正也「魔法のピアノ」イン東京

田中正也氏と  コロナ禍の11月18日、すみだトリフォニーホール(小ホール)で田中正也のピアノリサイタルが開かれました。

 当日は、何と平日にもかかわらずマチネー、外が明るいうちのコンサートは久しぶりです。

 憎きコロナウイルスのおかげで今年のコンサートは軒並み中止・延期となり、缶詰音楽をステイホーム中に楽しむことに終始しておりました。

 そんな中で久しぶりに生のピアノを聞くことができると、ウキウキ気分で会場へと足を運びました。

 プログラムを手に取ってみると、多彩な作曲家の作品が並びいやがうえにも期待が盛り上がります。

 1曲目はショパンの子守歌、プロコフィエフのスペシャリストというイメージが強かったのでどんなショパンを聞かせてくれるのか、期待と不安に満ちた中でピアノが歌い始めました。

 何と不安は杞憂に終わり、しなやかでオーソドックスな演奏を堪能することが出来ました。これならもっとショパンをプログラムに載せればいいのにとワクワクしながら聞いていました。

 2曲目はラヴェル、ドビュッシーとはまた違った、フランスのエスプリが詰まった色彩豊かな曲を彼はピアノで表現してくれました。

 昔からロシアとフランスは芸術・文化の面では違和感が少ないことも幸いしているのかな、と思いながら楽しみました。

 前半の最後を飾るのは、お得意のプロコフィエフ、それも彼のピアノ作品としては最も知られている戦争ソナタの第7番、名曲中の名曲です。 

 以前彼の演奏で聞いた時の少し荒々しく硬質なイメージが残っていたのですが、見事に裏切られました。一皮どころか何皮も剥かれた洗練された演奏を聞かせてくれたのです。

 今回はホールのスタインウェイが彼の意図どおりに呼応して、素晴らしくよく鳴ってくれました。田中正也の演奏が進化・円熟したのに加え、ホールとピアノが一体となってプロコフィエフの作品を私たち聴衆に届けてくれたと、満足感でいっぱいでした。

 ゆっくり休憩を取った後、後半の最初の曲は日本人の作曲家である尾高尚忠の組曲です。

 田中正也の思い入れの作品のようでしたが、個人的には今回のプログラムに入れる必要があったのかな、と思いながら聞いていました。

 続いてはガラッと曲想が変わったファリャの、これもみんなが知っている“火祭りの踊り”。

 スペインのからっとした気候の中に漂うような香りが私たちを魅了します。同じラテン系でもスペイン独特の色彩とテンポ、体が曲に応えるようにリズムをとってしまいます。

 プログラムの最後を飾るのは大ピアニストでもあったラフマニノフの“コレルリの主題による変奏曲”です。

 コレルリというバロック音楽の大家の作品をもとにした変奏曲ですが、一応20世紀を代表するピアニストで作曲家であるラフマニノフの作品ですから、ロシア音楽が得意の田中正也にはうってつけで、プロコフィエフに次ぐ好演でした。ブラボー!

 アンコールは2曲。

 1曲目はお決まりのリストの“ラ・カンパネラ”。日本語では“鐘”。自家薬篭中の演奏といっていいでしょう。これでなくては!

 名残惜しいですが、最後の曲はこれもお得意なプロコフィエフの“ハープ”。私たちをやさしく家路へと誘う様な作品であり演奏でした。グリサンドに酔いしれました。

 コロナウイルスには負けないぞ、と気持ちを抱きつつ家路へと急ぎました。

(金子)

ユーラシア通信

ビビビに注意!!

 こんにちは。皆さんは、「ビビビ」と聞いて、何を想像されますか?

 今回の話は、ロシアでの動物の鳴き声(擬音)についてです。ロシアでは「ビビビ」と鳴く動物がいるそうなのです。では、その動物とは、いったい何なのでしょう?ちょっと考えてみませんか?

 ヒント1
 ロシアではネコは「ミャウミャウ」犬は「ガフガフ」。羊とヤギは「べー」、そして馬は「イゴゴ」豚は「フリュフリュ」と鳴きます。

 ヒント2
 ロシア民話の『大きなかぶ』で、おじいさんがおばあさんを、おばあさんが孫を…と順々に助けを求めて、最後に行った動物です。

 そう、答えは「ネズミ」なのです。ロシアではネズミは「ビビビ」と鳴くそうです。厳寒のロシアでは、ネズミもよほど寒いのでしょうね。 それと、『大きなかぶ』のネズミは、さぞかし「ビビッ」っていたのかもしれません。何せネズミの前にいるのはネコ!なのですから…。(笑)

 擬音語・擬態語(最近ではフランス語で「オノマトペ」と言うことも)は、国によって、かなり違うことも多いです。文化の違いや各言語での音の聞き取り易さ、発音のしやすさ、その他、様々な事が影響していると思われます。更に、時代によって違うことも。日本で犬が「ワンワン」になったのは、江戸時代末期か、明治の初め頃と考えられています。

 平安時代の歴史書から江戸時代の書物にまで書かれていたことから、昔の犬は「ビヨビヨ」だった…と考えられているのです。

 さて、皆さんがいつかロシアに行かれることがおありでしたら、「ビビビ」と聞こえてこないか…「ビビビにチューい」してみてください。(笑)

 でも、ネコだらけのロシアで、ネズミは見つけられますかねえ…(笑)

(とくなが なつみ)

イベント情報
● 展示 カティンの森事件~22,000人のポーランド人将校の行方~

とき:11月1日(日)~2021年3月21日(日) 
ところ:神奈川県立地球市民かながわプラザ あーすぷらざ5階 国際平和展示室
料金:大人400円、高校生以上の学生200円、小中学生100円
問合せ:045-896-2121

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(機関紙編集部)

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