今月の表紙:大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅 参加者募集中

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2014年6月号 No.632

行事予定

映画DVDミニ上映会「スパイ・ゾルゲ」

スパイ・ゾルゲ
 1941年6月22日、独ソ不可侵条約を一方的に破棄し、ナチスドイツがソ連への侵攻を開始しました。「ドイツ軍ソ連侵攻間違いなし」という情報をモスクワに正確に伝えたスパイがリヒャルト・ゾルゲです。彼の来日からスパイ活動の全貌までを明らかにした日本映画「スパイ・ゾルゲ」の鑑賞会を、その6月22日に以下の通り開催します。多くの参加をお待ちしております。

日時:2014年6月22日(日)13:00~16:30(上映時間182分)
会場:横浜平和と労働会館5階教室
参加費:300円(黒パン・紅茶代)
お申し込み・お問い合わせ:神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax:045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp
当日連絡先:080-6700-5301(関戸携帯)

映画「スパイ・ゾルゲ」(2003年 日本、篠田正浩監督)
ストーリー:第二次世界大戦も集結に近づいていたある日、尾崎秀実(本木雅弘)は自宅にいるところを憲兵に突然踏み込まれ連行される。同じ時期、日本に潜伏していたスパイ、リヒャルト・ゾルゲ(イアン・グレン)の潜伏先にも憲兵が踏み込んでいた。拷問を受ける尾崎は、ゾルゲとの出会いを回想し始めた……。

第16回 大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅

大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅
 今回はウラジオストクも訪問し、一泊2日を堪能後、シベリア鉄道でハバロフスクへ移動します。チラシ(PDFファイル)をごらんの上、ぜひお申し込み下さい!

日程案:8月12日(火)~17日(日)
旅行代金:238,000円(5泊6日)
旅程案:1日目・シベリア航空でウラジオストク着(ホテル泊)/2日目・ウラジオストク見学と自由行動、シベリア鉄道でハバロフスクへ(車中泊)/3日目・ハバロフスク着、自由行動(市内観光などのオプショナルツアー)(ホテル泊)/4日目・自由行動(各種オプショナルツアー)、ロシア人家庭訪問・家庭泊またはダーチャ訪問・ダーチャ泊/5日目・児童サマーキャンプ「オケアン」訪問、さよならパーティー/6日目・シベリア航空で帰国


旅行説明会開催!

2014年7月6日(日)14:00~
横浜平和と労働会館5階 当協会教室
お申し込み・お問い合わせ:
第16回 大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅実行委員会
(NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会内)
Tel/Fax: 045-201-3714(受付12:00-18:00 日曜・祝日休み)
E-Mail: eurask2@hotmail.co.jp

活動報告

第62回 ロシア語能力検定試験報告

 5月の最終日曜日、25日に横浜平和と労働会館3Fを会場としてロシア語検定が行われました。午前中に4級、午後に3級の検定試験でした。その際のあれこれです。

(1) 小新さんの試験官デビュー
 今年度新たに理事に就任された小新さんが初のロシア語検定の試験官を担当してくれました。監督業務はもとより、朝から、会場作りや配布物の準備などテンテコマイでしたが、笑顔でてきぱきと引き受けてくれた小新さんに感謝です。初めて担当したとは思えないほど手際よく行ってくれました。また、会場作りと筆記試験の開始まで、本部の木佐森理事長も汗びっしょりで担当してくれました。

(2) 残念なアンケート結果
 4級で18人(受験者21)、3級で17人(受験者20)の回収でした。いずれの級も横浜ロシア語教室を知っていたのは半分に満たなかったのです。ロシア語検定を知ったのはインターネットでしたが、その際には横浜ロシア語教室まで辿り着かないのでしょうか? 宣伝・普及がまだまだ足りないことを示す数字でした。しかし、逆に言えば、ロシア語の学習を希望する人は多くいるということです。その多くの希望者に宣伝していけば、ロシア語教室はもっと盛んになるはずです。秋の教室はぜひとも、春よりも多い人数にしたい、そのためにはネットのみならず、地道にポスター掲示なども取り組みたいと思いました。

(3) 毎度毎度の操作ミス
 朗読試験はカセットテープレコーダーですが、その場で確認すると今までに一度も使ったことのない人がほとんどでした。年配の方は「使ったことがあるので、大丈夫です」とのことでしたが、20代の方は「わかりません」「動きません」「どうやればいいんですか?」との質問の連発。十分に説明したつもりでしたが、試験後、受験生の中には録音スイッチと再生スイッチを間違え、全部やり直した人もいました。こればかりは生まれてから一度も使ったことのない機械ゆえ、仕方ないのかも知れません。

(関戸)

教室案内

横浜ロシア語教室 第120期生徒募集

 月曜~土曜、入門・初級・中級・上級・会話クラス開講中。3クラス・各30分まで見学無料。時間割・内容・料金(会員割引有)等の詳細はホームページをごらんください。


補習サークル「ロシア語寺子屋」

 授業を欠席した分や日頃の授業でわかりにくい箇所の補習の場としてご参加ください。皆さんの独習のお手伝いをします。土曜中級クラス他担当の野口福美先生がサポートに当たります。

 参加費は1回500円、参加資格は横浜ロシア語教室在籍中の生徒限定とさせていただきます。

 補習希望者は5日前までに氏名、クラス名、使用テキスト、補習希望内容をお知らせください。

● 今後の予定
6月29日(日)13:30~15:30
7月27日(日)13:30~15:30
8月31日(日)13:30~15:30
9月28日(日)13:30~15:30

 実施予定日は協会の行事との兼ね合いなどで変更になる場合もありますので、ご了承のほどお願い申し上げます。次月の予定日は、教室の寺子屋掲示板、機関紙およびFacebookでお知らせいたしますので、ご確認ください。

ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

授業予定
(前半残り)6月21日
(後半)7月12日、7月19日、8月2日、8月23日、9月(2回、未定)
※5月24日はお茶の水の別会場で通常と異なる時間帯にレッスン予定

生徒募集クラス
17:00~17:45 ドムラ初級
18:00~18:45 バラライカ初級

講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
会員受講料(1回45分×6回分):3~5名クラス:24,000円、2名クラス:36,000円、1名クラス:54,000円


みなとみらいマトリョミン教室

 マトリョミンは他のどんな楽器とも違う、触らないで弾くという不思議な奏法がとても面白い楽器です。
 ワンフレーズ弾くぐらいなら触れたその日からでもOK。
 可愛さ、不思議さ、ロシアっぽさなどもさることながら、楽器としてのポテンシャルも非常に高く、弾く人の内面を如実に映し出します。
 会社や友人同士の集まりに持って行くと、話題性もパフォーマンス性も抜群で、注目の的です。
 一度、教室に遊びにいらっしゃいませんか。見学、体験も大歓迎です。

日程:毎月1回、土曜日開講

2014年度前期日程:4/6, 5/17, 6/21, 7/19, 8/16, 9/20
※レッスン日に見学随時可能です。発表会、協会行事等で演奏の機会もあります。是非お気軽にご参加ください!

◆アンサンブルクラス(90分)
13:00~14:30 (満席)
◆グループレッスン
Aクラス 14:45~15:45 (空席1)
Bクラス 15:55~16:55 (空席1)

入学金:3,000円(継続の方、休学1年以内の方、当協会会員は免除)
受講料:アンサンブル3,600円×6回=21,600円、グループレッスン3,085円×6回=18,510円
会場:横浜平和と労働会館2階 神奈川音楽センター 音楽ホール
講師:平野 麻里(マトリョミン演奏家、指導者)

産経新聞神奈川版、当協会マトリョミン教室を紹介

5月18日、産経新聞神奈川版にマトリョミンの紹介記事が掲載されました。その数日前に平野先生に取材して出来上がったものです。掲載の翌日、早速問い合わせがありました!

産経新聞神奈川版マトリョミン記事

組織・財政

組織状況

(2014年5月31日現在)

 今年度年初会員数243名、入会者累計26名、退会者累計38名、4月末会員数231名、年初比-12名。12か月以上の長期滞納者整理の結果、退会会員数は年初会員数の16%にも及んだ。

 規約第九条第三項で「継続して1年以上会費を滞納したとき。」は会員資格を喪失するとあるが、それまで放置しておかないで、半年滞納に成ったらその時点で請求書だけではなく、組織的に会費納入のお願いを電話などですべきではないかと思う。

(柴田)

財政状況

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2014/5/31
単位:円
摘 要本年度収入前年同期収入対前年同期増減
一般会計761,303818,918-57,615
教育事業4,107,2644,368,800-261,536
一般事業1,531,4901,314,730216,7601
合 計6,400,0576,502,448-102,391
前年同期(単位:円)2013/5/31
摘 要本年度支出前年度支出対前年同期増減
一般会計3,643,1953,102,210540,985
教育事業1,492,1011,628,280-136,179
一般事業745,3931,318,213-572,820
支出計5,880,6896,048,703-168,014
当期剰余金519,368453,74565,623
合 計6,400,0576,502,448-102,391

貸借対照表 (2014/5/31)
科 目本年5月末残高前年同期残高対前年同期増減
流動資産6,048,5854,811,2931,237,292
固定資産9,604,7759,604,7750
資産合計15,653,36014,416,0681,237,292
流動負債30,354030,354
固定負債000
負債合計30,354030,354
純資産15,623,00614,416,0681,206,938

 財政規模は前年同期比1.6%の減少となっています。5月末までの予算対比では650万円(達成)/752万円(目標)=85%。▼15%が未達成です。6月以降の奮闘で例年のように期末には必ず超過達成出来るよう努力しましょう。

お勧め商品

CD 「BalalaiQualtet ばららいかるてっと」2,571円 (税込)

CD 「BalalaiQualtet ばららいかるてっと」
前代未聞の4人組 民族楽器の常識を覆す新たな挑戦!日本のバラライカ・アンサンブルを聴くならまずこのアルバム!

発行:音楽センター
収録曲:おぉ、白樺/牧神のワルツ/碧い湖を見つめて/カリンカ/ノクターン/グロテスクと瞑想/Close to you/追懐/日陰のまち/iMAя/ESCUALO/Oblivion/禿山の一夜

ばららいかるてっと:
北川翔(バラライカ)
大田智美(アコーディオン)
廣瀬謙(コントラバスバラライカ)
岡山晃久(パーカッション)

書籍「ロシアのパンとお菓子」 一般1,620円 (税込)、会員1,500円

ロシアのパンとお菓子
出版:東洋書店
著者:荻野恭子
A5版・96ページ
9784864591805

現地で学んだロシアの「食」を伝えるシリーズ第一弾。さまざまなピロシキ、ブリヌイ等のレシピを収録、以下スープ、保存食と続く。

目次 はじめに/ロシアのおもてなしと手作りの心/パン作りをはじめる前に/ピロシキを極める(レシピ10点)/伝統的なパン(レシピ11点)/地方色豊かなパン(レシピ12点)/紅茶に合うお菓子(レシピ8点)/バーブシカの知恵袋(ロシア料理の知恵コラム)

ウクライナチョコレート「オレンカ」 360円 (税込)

ウクライナチョコレート「オレンカ」
ウクライナ大統領ポロシェンコ氏がオーナーを務める有名チョコレートメーカー「ロシェン」の製品。
くせのない食べやすい味の板チョコレートです。

内容量:100g
原産国:ウクライナ(ロシェン社)
賞味期限:2014年11月9日
※20度以下の涼しい場所で保存してください。

文化・芸能

ユーラシア音楽芸能情報

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10
 ウクライナ騒乱勃発以来世界を揺るがし続けるロシアから、5月第4週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。10曲中4曲が初登場!

 10位にファイベスタ・ファミリーとDJパンクラトフの新譜Моя мелодия。9位にV・ルィビンとN・センチュコワのКрестики-нолики。8位には、愛国心溢れる歌などでロシア国民に長く支持されているユニット、リューべの新譜За тебя, Родина-мать。5位にユーロヴィジョン08で優勝したキャリアを持つ男前D・ビラーンの新譜Болен тобой。

 第1位に輝いたのは、ニューシャのТолько。新譜ではないですが、3ヶ月連続首位だったセレブロを3位に落し1位に。おめでとうございます!:-)

(チャート詳細と全文はこちらから=15日頃公開予定)

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart、5月19~25日/MOPA)

大混戦のユーロヴィジョン2014

ユーロヴィジョン2014
 今年5月にデンマーク・コペンハーゲンで行われた欧州音楽コンテストユーロヴィジョン2014は、欧州のみならず世界中の注目を浴びる、異例の大祭典になった。なぜならばこの祭典は文字通りの音楽コンテストだけでなく、審査や投票時に政治的な要素も絡んでくるからだ。例として、仲がいい国同士ハイスコアをあげる。ロシアとベラルーシ、ベルギーとオーストリアなど。現在、反政府グループの暴動が、ソチ冬季五輪が終わるか終わらないかの時期にウクライナの首都キエフで勃発し、今もなお内戦の様子を呈しているウクライナ。ネオナチ右派セクターの襲撃から守る名目でどさくさまぎれでクリミア半島を奪取し、今もなお親ロ派の背後で糸を引いていると噂されているロシア。欧州視聴者がこれをどう見ているか、全世界の注目が集まった。

 実は今年のコンテストではもうひとつ大きな見所があった。自らトランスジェンダーと公にしているオーストリア代表のコンチータ・ウルスト(本名トーマス・ニューワース)だ。

(続きはこちらから=15日頃公開予定)

(MOPA)

映画・演劇

映画評「ワレサ~連帯の男」於:岩波ホール

 独立自主管理同盟「連帯」と関係が深いアンジェイ・ワイダ監督の最新作。イタリアの女性記者がレフ・ワレサ氏(最近は原音に近いヴァウェンサと表記することも)にインタビューしながら、1970年の「食糧暴動」から1989年の民主化までを回想するというストーリー構成。

 造船所で電気工として働くワレサは、子だくさん家庭の典型的カトリック信徒。1980年の食糧値上げに抗する労働者ストライキで委員長に推された彼は、政府との交渉の末、「連帯」を公認させる。しかし、「連帯」は反政府を標榜するようになり、「プラハの春」のようにソ連が軍事侵攻をしかけるのではないかという懸念が生じた。ヤルゼルスキ首相は戒厳令を発令、「連帯」は非合法組織となる。ワレサが逮捕・拘束されている間、ノーベル平和賞を受授与され妻が代理出席した。風向きが変わったのは、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世のポーランド帰国行事から。「政府」、「連帯」そして「カトリック教会」の円卓会議が実現し、「連帯」は選挙で圧勝、その後ソ連崩壊まで東ヨーロッパの民主化が続くこととなる。

 特筆すべきはワレサの家庭生活。活動家が信念を貫き目標を実現させるには、内助の功が欠かせない。ワレサを支える妻グヌタはその典型。子だくさんの生活はたいへんだ。しかし逮捕のたびにワレサが金に換えろと時計を置いていく姿を見て、彼女も夫の決意をかみしめることになる。

 「連帯」の勝利から25年余。ポーランド政局に占める「連帯」の影は薄い。しかし今年に入り、クリミアをめぐる問題でポーランドは忘れかけていた「軍事侵攻」を想起にすることになった。かつて何度も国家滅亡の憂き目に遭ったポーランドは、こうした情勢に敏感だ。ヤルゼルスキ元首相の死(今年5月25日)と再評価の気運や、ワレサとたもとを分かっていたワイダ監督が彼をモデルとした作品を製作するにあたり、この作品はワイダ監督の集大成になるのではないかという気がしてくる。

(滝沢)

ユーラシア通信

新任のご挨拶

 ユーラシア協会の会員の皆様、はじめまして。4月より専従職員として事務局に入りました市井と申します。

 この仕事に就いてから早2か月となりましたが、日々の業務をこなしながら少しずつ仕事を覚えていっております。ロシアの飛行機が好きな事がきっかけで始めたロシア語の勉強が縁で、気付けばここで働くようになっておりました。

 特にロシア語の授業を受けに来ていただいている生徒の皆さんとは、お会いする機会が多々あるとは思いますが、協会や教室について何かご意見などありましたら、どうぞご遠慮無く仰って下さいませ。事務所にいる背の高い眼鏡の男が市井でございます。

 今まで先達の方々が作ってきたロシア語教室とこの協会を、より良くしていきたいと頑張っておりますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

(市井)

「NPOダーチャサポート」会合のお知らせ

日本にダーチャ村第1号を建設し、里山や耕作放棄地の再生、食糧・エネルギーを含む自給的暮らしの場を多くの人に提供することを目指す「NPOダーチャサポート」。
リンク先のページをごらんの上、興味を持たれた方はどなたでも、是非次回会合にご参加を!

投稿歓迎!

 ユーラシア関連記事、写真、本紙に関するご意見・ご感想など歓迎します。記事は1記事800字以内を目安にお願いします。紙面の都合により若干編集する場合、分割して掲載する場合がありますがご了承ください。ペンネームでの掲載・肩書をご希望の場合はお書き添えください。特に記載のない場合はフルネーム(WEB版では苗字のみ)で掲載させていただきます。締切は毎月末になります。投稿はEメール・郵便・FAXのいずれかで。宛先は下記の通りです。

(機関紙編集部)

催し物情報

第1回マトリョーシカ作品展示会

とき:6月9日(月)~11日(水)11:00~19:00
ところ:神保町「書泉グランデ」7階

ソ連カルチャーカルチャー~バック・トゥ・ザ・USSR !!

おもしろロシアサイト「おそロシ庵」管理人ちばさん、雑貨屋Mitte(ミッテ)店主・渡辺 知里さん、おもしろロシアサイト「おそロシ庵」カーチャ(現役ロシア人留学生)が出演。
とき:6月14日(土)Open 17:30 Start 18:00 End 20:00 (予定)
ところ:東京カルチャーカルチャー(お台場)
料金:前売チャージ券2100円(要1オーダー制アルコール500円~、ソフトドリンク420円~)当日チャージ券500円増
問合せ:東京カルチャーカルチャー 03-3599-2390

バレエ「白鳥の湖」全幕 東京シティバレエ団

指揮・田中良和、出演・志賀育恵、黄凱、演奏・東京シティフィルハーモニック管弦楽団
とき:6月21日(土)14:00、6月22日(土)14:00
ところ:日生劇場/料金:S=7000円、A=5000円、B=4000円
問合せ:同劇場 03-3503-3111

東京フィルハーモニー交響楽団 午後のコンサート

指揮・外山雄三、ショスタコーヴィッチ「祝典序曲」。ストラヴィンスキー「バレエ組曲火の鳥」(1919年版)、ハチャトゥリアン「仮面舞踏会よりワルツ」ほか。
とき:6月29日(日)14:00
ところ:東京オペラシティ・コンサートホール

歴史・社会

日露領土問題の歴史(13)竹内徳兵衛一行の漂流

日露領土問題の歴史
 1744年(延享元年)11月14日、下北半島佐井村の商人、竹内徳兵衛が佐井湊(現在の青森県下北郡佐井村)から新造北前船「多賀丸(1200石積)」に水主(かこと読む、船員の意味)17名と共に乗船、大豆・昆布・魚粕等を満載し、江戸に向け出航した。(大畑湊⦅現在のむつ市大畑町⦆出港説もあり)

 船員数が多いのは北前船が帆走・櫓漕兼用であったためである。

日露領土問題の歴史

 しかし、暴風により遭難、半年もの漂流後、翌年5月、千島のオンネコタン島に漂着した。乗組員17名の大部分が下北半島の漁村の出身であった。オンネコタン島に漂着した時には、既に6名が死亡、上陸間もなく船主の徳兵衛も死亡した。残る10名はカムチャツカ半島のボリシェレックに送られ厚遇を受け、ロシア名まで付けて貰った。

 三之助=イワン 利八郎=マトヴェイ 勝右衛門=グリゴリー 伊兵衛=パンテレイ 七五郎=アンドレイ 勇三次=フオーマ 久寅=ピョートル 久助=エワン利助=パーヴェル 長助=プィリップ

 この内の5名は、ロシアの首都サンクトペテルブルグに招かれ、日本語学校の教師を命じられた。彼らはここで結婚し、子どもが生まれ、1754年(宝暦4年)日本語学校のイルクーツク移転に伴い、彼らもイルクーツクに移った。イルクーツクではロシア初の「露日辞典」が編集されたが、その日本語は、南部の方言であった。1778年(安永7年)ロシア使節団が、わが国に通商を求めるために根室半島のノッカマップに来島、この使節団の中に日本語学校教師の二世がいたと伝えられている。函館に来た使節団の中にも二世がいたと言われる。

日露領土問題の歴史

 日本語学校は、帝政ロシアが、わが国との通商を目的として創立したものである。

 江戸時代のロシアの対日政策の主目的は平和的な交易であり、幕末の米国の「砲艦外交」とは大きく異なっていた。

 千石船とは「もみ米1000石(約150t)を積載できる船」の意、幕府の鎖国政策のため、外洋航海の為の天測儀の携行を禁じられていたため陸測航法によるほかなく、これが荒天時に難船,漂流の主因となった。

~続く~

(柴田)