２００７年１２月号

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• ◆ 今月のお勧め商品
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• ◆ ロシア芸能
• ◆ スポーツ情報
• ◆ 政治・経済用語解説
• ◆ 最近のロシア・日ロ関係
• ◆ 中世ロシア興亡史講義

バックナンバー

行事予定

◆ 当協会の「望年会」にご参加下さい！

今年を忘れず来年を望む「望年会」に是非ご参加下さい。

日時：２００７年１２月１５日（土）１８：００～
場所：横浜平和と労働会館２階
会費：１，０００円（ユーラシア諸国出身者は無料）
※飲食物１品以上の持ち寄りをお願いします。
参加見込み：約２０名

アトラクション：ロシア民族楽器アンサンブル（バラライカ独奏「ヴァリンカ」「ヴォルガの調べ」「小さなぐみの木」　アンサンブル「行商人」　ドムラ弾き語り）、腹話術
他、飛び入りも歓迎します！

◆ 映画「運命の皮肉」ＤＶＤ鑑賞会のお知らせ

連休中な～んにも予定のない人、クリスマスを一人で過ごすかもしれない人、あの名画を観に来ませんか？
ロシアではこれを見ないと年越しできない！といわれる国民的映画「運命の皮肉」を日本語字幕つきＤＶＤで鑑賞します。

とき：１２月２３日（日）１３：００より
ところ：ＮＰＯ神奈川県ユーラシア協会テレビのある部屋
木戸銭：５００円（年末カンパも大歓迎）
茶・菓子つきですが、持ち寄りも歓迎。
上映映画：「運命の皮肉」
（Ирония судьбы или С лёгким паром!）
１９７５年　１８５分　E.リャザーノフ監督作品

◆ ロシア式クリスマス＆新年会「ヨールカ祭」

毎年恒例の新年とロシアの旧暦クリスマスを祝うパーティー「ヨールカ（もみの木）祭」。
当協会ではちょっと遅めの１月末に行います。
様々なアトラクションとロシア料理をお楽しみ下さい。
こちらも催し物出演者・ボランティア・差し入れ等大歓迎！

日時：２００８年１月２７日（日）１３：００～
会場：横浜平和と労働会館
２階（子供向けプログラム、ヨールカの歌、歌舞音曲等のアトラクション、Ｓｋｙｐｅによるロシアとの通信）
３階（会食、物販、展示）
５階（物販、ビデオ鑑賞、懇談）
会費：一般２，５００円、会員・外国人・身障者２，０００円、小中学生１，０００円

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活動報告

◆ ２００７年度（第５１回）ロシア語能力検定試験

先日、主催の東京ロシア語学院より、同試験の合格発表がありました。
横浜会場合格者数は次の通りです。

【横浜会場合格者数＝延べ４６名】
１級　なし（５名受験）　０％
２級　１名（１８名受験）　５．５％
３級　２２名（３１名受験）　７０．９％
４級　２３名（２９名受験）　７９．３％
※横浜会場合格者名は協会事務所に掲示しています。

上記のうち当協会ロシア語教室生徒・元生徒・検定対策短期講座受講者人数は次の通りです。

２級　１名
３級　４名
４級　２名

この他、当協会ロシア語教室で学び、東京会場で受験された方も４級に合格しています。おめでとうございます！

◆ 驚きの連続、横浜とロシアはこんなに関係が深かった
　「横浜における白系ロシア人」学習会

　１１月１１日（日）に開催された学習会は驚きの連続でした。講師の澤田和彦先生の話は、初めて聞く内容のものばかりでした。関戸は東京オリンピックの年から横浜に住んでいます（年がばれるかな？）が、横浜市民でありながら、何と知らないことが多かったことか。

　ロシア革命後、１９２３（大正１２）年までの間、横浜には多数の白系ロシア人が滞在していました。何と、全体の半数が横浜在住だったのです。１９２３年の関東大震災によって、退去を余儀なくされ、その後東京、神戸に移住したために忘れ去られた存在となったのでした。

　しかし、白系ロシア人が残した足跡はあちこちで発見できます。関戸が驚いたのは日本文学の中にその影響が描写されていることです。谷崎潤一郎の名作「痴人の愛」には外人墓地に葬られているエレーナ・パヴロバが、ダンス教師として描写されています。また、短編として「本牧夜話」「港の人々」の中にも白系ロシア人が登場します。芥川龍之介の短編「ピアノ」でも関東大震災で廃墟となった白系ロシア人の館が舞台となっています。大学時代、国文学を専攻し、上記の文学作品を読んだことがありましたが、その描写にはそこまでの注意を払いませんでした。

　文学以外でも横浜の有名ホテルのグランドホテル・バンドホテルなども白系ロシア人の社交場であったことや「ゲーテ座」での一番の好評を博したのがロシアの音楽や舞踏であったことなどが分かりました。

　興味深い講演の後は、熱心な参加者が質問し、澤田先生が懇切丁寧にお答えになりました。柴田理事長が生まれ育ったころの話も聞かれ、今はない建造物の話に先生も大変関心をもたれていました。

　講演後の懇親会では、「是非、今日の学習会に参加した皆さんの力で新たな発見をして欲しい」との先生の言葉を頂きました。開港150周年にふさわしい調査・研究をすべく、その第一歩となる講演会になりました。

（関戸）

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教室案内

◆ 第１０７期ロシア語教室　１０月開講！

【教室に関する規定】

開講：２００７年１０月９日（火）より順次
入学金：５，２５０円（会員、継続の方は免除）
受講料：１期、９０分×１５回（一括払いでお願いします）

▼セミプライベートレッスン（２～４名）
入門５５，０００円、初級・中級５７，１００円、会話６０，２５０円

▼個人レッスン（１回、９０分）
ロシア人講師　７，８００円、日本人講師　６，８００円

▼アシストクラス（１回、６０分）　３，６００円

※神奈川県日本ユーラシア協会会員はセミプライベートレッスン５千円引、アシストクラス・個人レッスン５％引。

教材費：別途
授業見学：無料（１回３０分、３クラスまで）
毎週月曜日～土曜日。中途入学も随時可能。
見学・入学ご希望の方は事務局０４５－２０１－３７１４まで。

【第１０７期　開講中の教室】　こちらをご参照下さい。

◆ ロシア語教室　春の特別文化講座

今期から通常のロシア語教室が１５回で終了し、２月と３月に空白期間が生じるため、普段のクラスではなかなか学べないテーマ別の特別講座を開講することになりました。

生徒・講師を対象に行ったアンケートを集約すると、

●平日の夜または土曜の午後に、
●旅行・発音クリニック・映画・料理・文学・歴史・音楽・政治経済・インターネットなどのテーマで、
●９０分程度の講義を２回～４回シリーズで行い、
●ロシア語そのものを学ぶとしたら初級～中級レベル、講座によってはロシア語のわからない方でも楽しく学べる内容になりそうです。

講義内容の詳細や担当講師は未定ですが、決まり次第お知らせします。また、講座についての具体的なご要望がありましたら事務局までお知らせ下さい。

◆ ロシア語教室便り～木曜夜・中級Ｉ～

　１１月２２日（木）、中級Ｉクラス（大山先生担当）では、東京ロシア語学院刊・ロシア語教程Ｉ（初級編）の教科書を修了しました。２００６年の４月に入門から始まったクラスが初級Ｉ・初級ＩＩ・中級Ｉ（現在）とステップアップして続いています。

　１１月２９日からはロシア語教程ＩＩ（中級編）に入ります。大山先生の丁寧でわかりやすいご指導のもと、これからも楽しく仲良く学んで行けるといいですね。

　また、このクラスで学ぶKさんが第５１回ロシア語能力検定試験４級に合格されました（東京会場で受験したため、横浜会場の合格者数には入っていませんが）。 　おめでとうございます！

◆ 日本語教室　Курсы японского языка　ボランティア講師募集中！

　日本語受講希望者増加により、当協会日本語教室のボランティア講師を募集しています。
　日本語講師有資格者（４２０時間修了）、またはロシア語能力検定試験２級程度の会話力のある方歓迎。交通費全額支給、授業の分はボランティアでお願いいたします。
　授業は平日１０：００～１７：００の間に１コマ２時間行われます。（受講生の都合により９０分または６０分の場合もあり）
　教材は文字練習用「かなマスター」、文法・会話などの総合学習に「みんなの日本語初級Ｉ・ＩＩ」本冊とロシア語訳文法解説、漢字の学習に「みんなの日本語　漢字」、検定受験希望者には検定対策問題集などを使用しています。
　是非、お力を貸して下さい。お待ちしております。

◆ みなとみらいマトリョミン教室

　１１月２４日（土）に後期第２回みなとみらいマトリョミン教室が行なわれました。おかげさまでＡ・Ｂ・Ｃ３クラスとも満席となりました！ありがとうございます。

　今回の教室では、平野先生のマトリョミンが真っ白な毛皮のコートを着て、冬仕様で登場。「もみじ」「きよしこの夜」など、秋の曲やクリスマスソングを練習曲に取り入れ、季節感を楽しみながらのレッスンとなりました。「きよしこの夜」ではテルミンの奏法で演奏し、だんだん本格的になっています。

　レッスン後も、マトリョーシカなどのロシア雑貨の情報交換で盛り上がっていましたよ。次回、第３回教室は１２月１５日です。

（蓬田）

※マトリョミンＱＴ、マトリョミン教則ＤＶＤも入荷しました。
自宅での練習に是非お役立て下さい！

◆ ロシア民族楽器「ドムラ」教室　生徒募集中！

内容：個人レッスンまたはグループレッスン
レッスン日程：毎月第四土曜日の午後
時間：応相談　　講師：野田宣博、粟井国広
受講料：３，１５０円／回　月３，０００円で楽器レンタルも可

※ドムラ演奏体験も随時受付中です。ご希望の方は事前に事務局０４５－２０１－３７１４までご連絡下さい。

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組織・財政

◆ 組織状況　（２００７年１１月末日）

年初会員数：２９４名、入会者数：２９名、退会者数：４６名、1１月末会員数：２７７名。前月比１名増。年初比１７名、６％の減少。

１０年来増加を続けてきた当会としては深刻な問題であり、原因の究明、適切な対策が急がれる。

文化学習会の参加者が入会されたため会員数は１名増加した。入会者が永く協会員として留まるためには参加者の願いが着実に実現されるような単発でない系統的活動が必要である。

◆ 財政状況　（１１月末）

　概　況

１１月現在の剰余金は▲７７７，３１４と前年同期の剰余金＋１，０８１，２４１円に比べると約１８６万円落ち込んでいる。
新たに受講料収入のある来年４月までをどう切り抜けるかが大きな問題である。２～３月の新企画「春の文化講座」の成否がその鍵を握る。

　対前年度比で収入は：
１．一般会計が寄付金などの減少を反映して約５６万円の減少。
２．教育事業は約５４万円の増加。
３．一般事業は約１７５万円強の減少となり、
４．収入全体では約１７７万円弱の減少となった。

　支出面では：
１．一般会計支出が５４万円強の増加。
２．教育事業支出は１８万円強の増加。
３．一般事業支出は約６４万円の減少。
４．支出全体では約９万円強の増加となった。

サンクト関係９２万円、印刷費２０万円の増加、旅行収入３５万円の減少を人件費、旅費・交通費、会議費などの抑制で懸命にカバーしている現状である。
１９９７年以来最悪であった本年８月末の状態に比べ可成り改善されたが、収支差額は－７７７，３１４、正味財産もマイナスを脱出したものの僅か９４３，３８６円である。
これでは２００９年の横浜開港１５０周年記念に向けての活発な活動を展開するには極めて不十分である。
しかし、ここ３ヵ月間の努力により事務局員給与の遅配解消、対外未払い金一掃などが達成されたことは大きく評価出来る。
年末の事業活動、募金活動、１月のヨールカ祭、２～３月の講座などの企画を成功させ財政の一層の好転を図らねばならない。

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今月のお勧め商品

◆ ２００８年カレンダー（ロシアの風景） \1,500

ロシアの１２ヶ月の美しい風景写真が綴られたカレンダー。その月の代表的な自然の風景をご堪能下さい。１１月から４月までは雪が見られ、ロシアの冬の長さを実感させられます。

◆ セルギエフ・パサートのマトリョーシカ　\3,900

作家物のマトリョーシカ。ほどよく力の抜けた独特の細い線で、一番小さな人形に至るまで丁寧に描かれています。人形によって持ち物が違うので、開けるまでのお楽しみに。塗りも丁寧で、木地の質も良く、開け閉めもきつすぎずゆるすぎず、この質でこのお値段はお買い得です！

◆ チェブラーシカＴシャツ　\1,500

ロシアの人形アニメ映画「チェブラーシカ」の日本初公開を記念して作られたＴシャツ。今では入手が難しいのではないでしょうか。１着限定です。

◆ マトリョミンＱＴ　\44,016

ロシアで発明された最古の電子楽器「テルミン」の機能をマトリョーシカに収めた、マンダリンエレクトロン社のオリジナル電子楽器。マトリョーシカのフォルムを一切損ねることなく、５オクターブ以上の発音域を有しています。今回の入荷は１体のみです。お早めに！

◆ マトリョミン演奏の手引　DVD \2,100

楽器の演奏姿勢や持ち方、音の取り方、音階、音の区切り、ビブラート、曲の演奏まで段階を追って解説されています。 インストラクターによる模範演奏と、自分で練習するためのカラオケが対になっており、「カラオケ」トラック（チャプター）では画面上に楽譜が映し出される便利な仕掛けも。 マトリョミンの独習・練習に是非お役立て下さい。

商品の詳細は協会事務所、または協会主催オンラインショップ「うにべるま～ぐ」で。

◆ グルジアワイン　実費にてお分けしています！

８０００年の歴史を持つと言われる、知る人ぞ知る美味しいグルジアワイン。
協会事務所にて希望者に頒布しています。
忘年会やクリスマスやお歳暮・お年賀にいかがでしょう？

オールドトビリシ・アラザニ（赤、やや甘口）￥1,200
酸味を抑えた柔らかな甘口。産地に流れる大河の名にちなむ。

オールドトビリシ・スパークリング（白、やや辛口）　￥1,470
グルジア西部土着の葡萄を使用。お祝いの席にお勧め。

ツィナンダーリ（白、辛口）　￥1,365
本格辛口白ワインの定番。デリケートな香りと熟成した味わいが楽しめる。

ピロスマニ（赤、やや甘口）　￥1,995
フルーティでしっかりした口当たり。名はグルジアの画家ピロスマニにちなむ。

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何でも掲示板

◆ ロシアを楽しむ会「サモワールスポット」

　１１月３日（土）、ターニャ先生と生徒８人で開催しました。今日は、形容詞や病気関連の単語を教わりました。

　「まあまあだ」の　“нормально”　は、日本語でもよく使う「ノルマ」の　“норма”から来ていることを知りました。また、“У меня　～　”　の便利な使い方をたくさん教わりました。「熱がある」は“～　жар．” 「質問がある」は“～　вопрос．” 「いろいろ心配事がある」は“～　проблемы．”だそうです。

　先生から頂いたкефир　（英語でケフィア）の素で、作ってみたところ、まったくすっぱくなくおいしかったです。牛乳の量を少なくしたせいかトロミがつき、先生曰く「まさにスメタナ」とのこと。 еда の　“рыбные котлеты”　はすり身で作れば手軽ですし、きのこやたまねぎで増量でき安上がりなメニューです。

　次回予定は１２月８日（土）１０時３０分からです。当サークルは、開催は月１回。出欠・継続・単発参加など、自律・自由で、参加費はその都度参加した人数で割り勘にするという、とってもいい加減なサークル。平均年齢は６０歳をたぶん越える、初心者中心です。参加希望やお問い合わせは協会まで。

（前田）

◆ 映画情報

「雪の女王」《ロシア語オリジナル・新訳版》

アンデルセン原作の童話「雪の女王」の決定版と言われる、１９５７年に制作されたロシアアニメーションの傑作。

無駄なエピソードをそぎ落として主人公の少女ゲルダにのみスポットを当てた骨太なストーリー構成で、随所に窺えるアニミズムの思想や自然に対する畏敬の念など、ロシアならではの解釈が投影されています。

ロシア語オリジナル版の興行としては今回が本邦初。これまで日本で公開されていたものとは異なる重厚でロマンティックな音楽や効果音、ロシア語通訳・翻訳の第一人者の児島宏子さんによる新訳にも期待が高まります。

原作：H.C.アンデルセン「雪の女王」／監督：レフ・アタマーノフ／脚本：L. アタマーノフ、G. グレーブネル、N. エールドマン／美術：A. ヴィノクーロフ、L. シュワルツマン／音楽：A. アイヴァジャン／原題：СНЕЖНАЯ КОРОЛЕВА
日本語字幕：児島宏子／制作：サユースムリトフィルム
声の出演：Y. ジェイモー、A. カマローワ、M. ババノーワ、G. コナーヒナ、V. グリプコーフ／１９５７年／ソ連（ロシア）／６５分／スタンダード／モノラル／提供：三鷹の森ジブリ美術館、スタジオジブリ、日本テレビ、ディズニー
同時上映：「鉛の兵隊」（レフ・ミリチン監督、１９７０年）
公式サイト：http://www.ghibli-museum.jp/snowqueen/

１２月１５日（土）より劇場公開

東京・渋谷　「シネマ・アンジェリカ」
ＴＥＬ：　０３－５４５９－０５８１

東京・立川　「シネマシティ」
ＴＥＬ：　０４２－５２５－１２５１

「暗殺・リトビネンコ事件(ケース)」　"Rebellion The Litvinenko Case"

アンドレイ・ネクラーソフ監督作品
渋谷　ユーロスペースにて、お正月ロードショー
公式サイト

「デイ・ウォッチ」

ロシアで記録的大ヒットを飛ばしたアクションファンタジー映画「ナイト・ウォッチ」（ティムール・ベクマンベトフ監督）の続編「デイ・ウォッチ」が、東京国際シネシティフェスティバル２００７にて１１月２４日に上映されました。 一般劇場公開は２００８年２月の予定。

◆ 映画レビュー「この道は母へとつづく」

　邦題はなんとなく「母をたずねて三千里」のイメージだが、母探しのロード・ムービーではない。

　６歳の主人公ワーニャは、裕福なイタリア人夫婦の養子になるという幸運よりも、孤児院を脱走して実の母に会うことを選ぶ。

　大人たちの思惑を裏切るワーニャに、数々の試練が襲い掛かる。養子契約を反故したことによる巨額の「違約金」、孤児院のボス的青年のいじめ、養子斡旋を営むマダムの執拗な追跡、そして自分の出生記録を読むための「文字の勉強」。それでもワーニャはとても６歳とは思えない強い意志で、次々と障害を乗り越える。孤児院を脱出してからも試練は続くが、「母をたずねて」のマルコのように、町から町へと放浪することはない。むしろ拝金主義的な追っ手（斡旋業者）との戦いの方に主眼が置かれ、ラストのワーニャの捨て身の反撃には度肝を抜かれること必至だ。

　ロシアでも捨て子やストリートチルドレンは大きな社会問題。そこに目をつける養子斡旋業や臓器売買の暗黒ビジネスもこの映画では取り上げられている。実話に基づいたというこの映画は、単なるハッピーエンドに終わらない。

　ちなみに原題の「Italianetz（イタリア人）」は、ワーニャにつけられたあだ名である。

（滝沢）

◆ 「田舎暮らしの本」にダーチャ記事が掲載

１１月３日発売の雑誌「田舎暮らしの本」（宝島社）２００７年１２月号で、今夏、ユーラスツアーズの五十嵐さんの案内で同社の編集部が取材したダーチャの特集記事や、日本的ダーチャの記事が掲載されていました。

書店ではもう１月号に入れ替わっていると思いますが、バックナンバーを書店で取り寄せるか、公共図書館にあれば読めます。

ダーチャに興味をお持ちの方は是非ご一読下さい。

◆ オーロラ便り　～極北ムルマンスクから～

　ちょっと前の話になりますが、こちらに赴任してすぐの９月２１日（金）夜半にオーロラを観ました。ちょうど現地交流団体会長宅から帰宅しようとしていた時でした。

　南方の空に高度２０度に、経緯１０度の大きさで出現したオーロラは淡い緑色をしていました。１０分以上は出現していたでしょうか。生憎愛機ペンタックス一眼レフを持参していなかったので、その様子を脳裏にしっかり焼き付けて、お絵かきしてみました。使用ツールはシャーペン、蛍光ペン（緑、黄）、ボールペン（緑）。

　最近は雨天曇天ばかり続いて、気分が凹みます。気温はマイナス１０度前後。１２月５日に極夜を迎えます。

　今度こそは夜間外出時には一眼レフ持参を。

（文・絵　ＭＯＰＡ）

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ロシア芸能

◆ ｔ．Ａ．Ｔ．ｕ．情報

みんな大好き♪
ロシア発世界のスーパーアイドル「ｔ．Ａ．Ｔ．ｕ．」関係の情報です。（＾＾）

１） t.A.T.u.の３rdアルバム「屑どもによる支配」からのシングルカット「白いレインコート」は､１２月２５日発売（予定）！日本のt.A.T.u.FANにとって思いがけない素敵なクリスマスプレゼントになりそうですね。

２） １１月２１日発売の雑誌「BRAVO」の中で、編集長がt.A.T.u.に直撃インタビューを敢行！レーナはユーリャの狡猾エピソードを、ユーリャはレーナのボーイフレンド情報を暴露、他t.A.T.u.の本音がいっぱい語られているぞ！

３） １１月２９日、ＭＴＶで「白いレインコート」を初オンエアします！　以降２週間はＭＴＶ内でHeavyLotationで放送されます♪気になってしょうがないt.A.T.u.FANは鎮静剤を準備して待っててね！乞うご期待！

４） t.A.T.u.をテーマにした映画が来年公開されます。タイトルは「Finding t.A.T.u.」。原作はロシアの作家の小説「ｔ.A.T.u.COME BACK」。主演はハリウッド人気女優のMisｃha Barton、監督はイギリス人のRoland Joffe、t.A.T.u.の二人も本人役で出演。来年５月のカンヌ映画祭に出品予定です。（t.A.T.u.JAPANオフィシャルサイトより）

５） 写真をご覧下さい。ユーリャは１２月に第２子（男児とか)出産予定なのだそうな。お相手はビジネスマンのПАРВИЗ氏とされています。ПАРВИЗ氏はユニットТУТСИのマーシャ・ベーヴェルとの間に息子が既におり、ユーリャには前ボーイフレンドであるパベル（彼も妻子持ち）との間に女児ヴィーカちゃんがいる身。また、出産シーンを生中継で放送するという情報も。またまたスキャンダラスです。

（ＭＯＰＡ）

◆ Русская десятка （ロシア･トップ10）

Привет！ロシアのアーティストは、とても魅力溢れる音楽ＰＶを公開してくれます。音楽三昧で美味しい毎日を送っています♪（＾＾）
さて、２００７年１１月最終週のＭＴＶトップテンです！
トップテンの半分が新曲！ヒップホップシンガー、セリョーガが赤丸急上昇で見事トップ１を飾りました。チキ♪チキ♪チキ♪チキ♪楽しいのですが、ＰＶは露出多く過激です。よい子のみなさんは歌だけ聞いてＰＶ見ないようにね（＾＾）
美男子デュオＳｍａｓｈ!!!のラザレフがコミカルなＰＶに挑戦。すっかりソロ活動が定着した貴公子ラザレフの、いつもと違った楽しい一面もご覧下さい。

（ＭＯＰＡ）

1. Серега　Чики
　　セリョーガ／チキ

2. Serebro 　Дыши
　　セレブロー／息吹

3. А-Студио　Ангел
　　アー・ストゥーディオ／天使

4. Сергей Лазарев　TV or Radio
　　セルゲイ・ラザレフ／テレビかラジオか

5. Лигалайз　Рожденные в СССР
　　リガライズ／ソビエト時代の子供達

6. Дмитрий Билан　Number One Fan
　　ドミトリー・ビラン／一番のファン

7. Чи-Ли　А может быть
　　チリ／きっと

Виа Гра　Поцелуи
　　ヴィアグラ／キスして

9. Массква　Один телефонный звонок
　　マスクヴァ／1回の電話のベル

10. Дискотека Авария　Серенада
　　ディスコテーカ・アヴァーリヤ／セレナーデ

（ＭＴＶ、１０月２９日付）

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スポーツ情報

◆ 大会情報

▼１２月８日～９日　体操豊田国際体操競技大会

愛知県で永年開かれていた中日カップが休止となって２年、新たに今年トヨタカップとなって開催することになりました。
ウクライナとベラルーシが出場予定です。
※当協会も急遽取材することが決まりました。乞うご期待！

▼１２月１５日～１６日　新体操国際大会 in FUKUOKA 2007

福岡で行われる新体操の団体戦。ロシアなどが招待国として予定され、またエキジビションとしてロシアやウクライナの個人選手が演技する予定。
この模様は年末年始に放送。（詳細は今現在未定）

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政治・経済用語解説

◆ ユーラシア主義

　ある国なり、ある社会が安定的に存続･発展するためには、広く国民を捕らえる思想が必要である。今は亡きソ連の場合は、それは社会主義であり、マルクス･レーニン主義井であったし、旧大日本帝国の場合は、神国日本、万世一系の天皇制の思想であった。では現在のプーチンのロシアのイデオロギーないしアイデンティティは、何であろうか。さまざまな説があるが、そのうちで有力なものはユーラシア主義である。プーチンのロシアは、国民の暗黙の了解を得て、ユーラシア主義を自らのイデオロギーに定めているように思える。ロシアの指導者に今後誰がなろうとも、ユーラシア主義の基本線を守るならば、ロシアの安定的統治が可能になる。

　ユーラシア主義とは、ヨーロッパとアジアにまたがるロシアは、スラヴ的キリスト教（正教）世界、トルコ・ペルシア的イスラム世界、モンゴル的仏教・シャーマニズム世界がモザイク状をなしており、それ自体で自己完結した空間で、独自の文化と発展法則をもつという思想である。ロシア革命後の１９２０～３０年代にかけて、一部亡命ロシア人の間で唱えられた思想であり、地政学を基礎に広域経済圏をつくり、そこに民族文化の多様性を認めたゆるやかな政治的統合を目指すという考え方である。

　プーチン政権は、棲み分けの論理に従って、自らの縄張りを定め、その周囲に緩衝地帯をつくるという国策にもとづき、中央アジアやザカフカースにまたがる共栄権をつくろうとしている。プーチン政権は、ソ連時代の世界革命、プロレタリア国際主義、植民地解放といったイデオロギーを捨て、ユーラシア主義にもとづく、自己利益第一主義の外交政策を実施している。

　１９世紀にロシアに知識人（インテリゲンチア）が登場して以来、その特徴は既存の政治体制、社会体制に対して批判的に思考・行動することにあり、この傾向は帝政ロシア、ソ連時代を通じて現在まで継承されている。現代ロシアの知識人はプーチンを礼讃しているわけではない。ただし積極的な異議申し立て運動を行う知識人はほとんどいない。 知識人は、そうとう激しい政治行動をとらないかぎり、政権による弾圧をうけることはない。プーチン自身が知識人であるので、異論をもつ知識人に対して圧力を加えることは得策でないと判断している。仮に知識人の間にプーチン批判がでてきても、それは政治的力にはならない。なぜならプーチン大統領になって、国民の生活水準は向上し、社会も安定した。このことに知識人以外のロシア国民はおおむね満足している。ロシアの大衆は、ソ連崩壊に伴う一時期のイデオロギー的空白と混乱のあと、ユーラシア主義に魅了されはじめ、プーチンを支持するにいたったのである。

（中村　平八）

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最近のロシア・日露関係

▼バス爆発、８人死亡
ロシア中部トリヤッチの中心部で３１日朝（日本時間同日午後）、路線バスが爆発し、乗客８人が死亡、５６人が負傷した。バスには爆発物が仕掛けられた形跡があり、捜査当局はテロの可能性が高いと見ている。(11.1 Yomiuri)

▼イーゴリ・モイセーエフ氏、死去
ロシア国立アカデミー民族舞踊アンサンブル＝モイセーエフ・バレエ団の創設者イーゴリ・モイセーエフ氏が２日、モスクワ市内の病院で死去した。１０１歳だった。(11.3 Asahi)

▼グルジア、ロシア外交官追放
グルジアの首都トビリシで、野党勢力のデモ隊と治安部隊の衝突が激化し、サアカシュビリ大統領は７日夕、全土に非常事態を宣言した。親欧米の現政権はロシアがデモ隊を先導しているとしてロシア人外交官を決定。ロシアは激しく反発している。(11.8 A)

▼革命９０周年
レーニン率いるソビエト政権が樹立されたロシア１０月革命から９０周年にあたる７日（旧暦１０月２５日）、モスクワ市中心部で共産党支持者ら数千人が記念のデモ行進をした。(11.9 A)

▼プーチン大統領翼賛組織を設立
プーチン大統領に「国民の指導者」として国家運営を続けるよう求める組織「プーチン支持」が１５日、モスクワ北郊トベリで設立された。(11.6 Y)

▼ソ連原爆スパイに勲章
プーチン大統領は、米国が第二次世界大戦中に原子爆弾を開発した「マンハッタン計画」について、決定的な機密情報をソ連にもたらしたスパイの名前（ジョルジュ・コワリ氏）を明らかにし、昨年１月に亡くなった氏に対し、ロシア最高クラスの金星勲章を追贈した。(11.15 A)

▼ロシア船沈没、海保が救助活動
ロシア極東ナホトカの南方沖合３００キロの日本海で１８日、ナホトカの会社所有の木材輸送船が嵐のために沈没した。乗組員３６人のうち２２人が救助されたが１４人は救命ボートに残ったママとなっている。(11.19 A)

▼元チェス世界王者拘束
プーチン政権を批判する野党勢力「もう一つのロシア」が ２４日、モスクワで集会を開き、」約三千人が参加した。集会後、指導者の１人でチェスの元世界王者カスパロフ氏と支持者１０人以上が治安部隊に身柄を拘束された。(11.25 A)

▼大統領選、３月２日に決定
ロシア上院は２６日、来年任期が切れるプーチン大統領の後任を選ぶ大統領選の投票日を来年３月２日に決定した。(11.27 A)

▼政治ＶＳ.芸術　１ルーブルの訴訟
旧ソ連の宣伝画やシンボルをパロディー化して皮肉ったアングラ芸術に端を発するロシア芸術の展覧会を、ソコロフ文化相が「ポルノ」と批判。作品を提供したモスクワのトレチャコフ美術館が文化相を訴えた。美術館は名誉毀損だとして１ルーブル（約５円）の損害賠償を求め、文化相が公の場で謝罪すれば訴訟を取り下げるとしている。(11.28 A)

（渡辺）

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中世ロシア興亡史講義

◆ 第２０回 キエフに座したウラジーミルの子、ヤロスラフ（統治１０１７～１０５４）

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