ユーラシア地図 特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会 インターネット版機関紙「日本とユーラシア」 神奈川県地図

2005年5月号

1.前月活動報告

2.催し物お知らせ

3.何でも掲示板

4.ロシア語で鑑賞する日本の詩歌
バックナンバー



大崎平八郎元会長を偲ぶ

当会理事長 柴田順吉

当会第4代会長として、故渡辺輝一(元横浜国立大学経済学部長)第3代会長の跡を継ぎ、 1976年から1988年まで12年間に亘ってご活躍頂いた大崎平八郎先生 (横浜国立大名誉教授、世界経済論専攻)が4月5日、すい臓がんのため死去されました。 享年85歳。主な著・訳書には「講座資本論の解明」、「ソヴェト農業政策史」、レーニン「帝国主義論」、 同「国家と革命」、「現代社会主義の農業問題」、「ロシア帝国主義」、「戦中派からの遺言」、 「体制転換のロシア」などがあります。

ご逝去直前の遺書により、当会としての追悼行事などは一切行いませんが、 一言、先生の足跡の一端に触れさせて頂きます。

先生はロシア10月社会主義大革命の翌年、1918年(大正8年)福岡県飯塚市に生まれ、 1937年安田商業学校、1940年横浜高商、1942年東京商科大学(現一橋大学)を卒業、 1943年日満商事(株)、1944年南満州鉄道(株)に入社、調査部・新京調査室勤務、 1946年5月山口県仙崎港に引き揚げ帰国されました。 この時期の出来事はその後の先生の人生に決定的な影響を与えました。 先生ご自身の回想をご紹介します。


「僕は敗戦を満州で迎えた。かつて支配していた外地で祖国の敗戦を迎えることが どんなに悲惨であるかをいやというほど体験した。敗戦下の満州でひどい生活をしながら、 ぼくたちが学生になってから以後の、日本政治、経済の在り方、教育のこと、 社会の思想状況についていろいろ考えをめぐらす機会を持った。 そしてぼくたち世代の犯した誤りについても深刻な反省を迫られた。 ぼくたちの世代は思想や理論の不在不毛の時代であり、真の社会科学の不在の時代であった、 といってよいだろう。そのため夥しい若い有能な生命が失われたのである。 こんどの戦争の最大の不幸の一つはそこにあった。 しかし、果たして、日本人のいく人がこの民族的悲劇から学んだろうか。

ぼくが敗戦直後、自分自身に誓ったことはこれからの一生を、 親友久武鴻君をも含めて家庭をもつ歓びも知らず童貞のまま戦争で死んでいった 数百万にのぼる世界の同世代の人々の死を無駄にしないように、彼らの分も生きようということであった。 微力ながらぼくはそれを一つの信条として、戦後、学究として、市民として生きてきたつもりである。 それは詮じつめれば、死んでいった彼らの犠牲によってかちとられた平和と民主主義を守ることであろう。

われわれ戦中派がその思想信条のいかんを問わず、他の世代といささか異なる点は、この点だろう。 ぼくらの世代がその不幸だった学生時代に学んだ唯一の価値あるものは、 哲学、文学への傾倒から得た強烈なヒューマニズムだろう。 ぼくが敗戦後、小説『人間の条件』の主人公梶の数分の一ぐらいの冒険的生活、 数度殺されそうな目に遭いつつ逞しく生きのびてこられたのは、学生時代に文学や哲学に傾倒し、 精神の逞しい人間に自分を鍛え上げる努力をしたお陰だと思っている。

引き揚げ後、インフレと生活苦と病身と闘いながら、 自分の学問を根本から鍛え直して再出発するために脇目もふらず直進することができたのは、 敗戦後の満州でソ連から指名手配され一年近い地下生活をつづけるなかで再読した ロマン・ローランの『ジャン・クリストフ』と『魅せられた魂』と出会ったことを、最後に誌しておきたい。」
(1966年「富丘会報」第24号)


引揚げの翌1947年横浜経済専門学校専任講師、ソヴィエト研究者協会に参加、 1952年横浜国立大学経済学部助教授、1963年同大教授、1973年同経済学部長、 1985年同大定年退職を機に関東学院大学教授、1990年神奈川大学講師、 横浜市大講師などを勤められました。

1981年、社会主義経済学会代表幹事就任、1990年ソヴィエト研究所の設立に尽力、 同所並びに後身のユーラシア研究所所長として活躍され、1986年には日ソ協会全国理事、 87年常任理事、90年副会長、95年顧問となられました。

先生は理論と実践を結びつけ、学問、研究だけでなく、神奈川県連や本部の活動に情熱を持って参加され、 日ソ経済研究会(月例)の17年間に亘る開催、「訪ソ経済研究視察団」(年1回)の7次に亘る派遣、 ソヴィエト研究所の設立等に尽力されました。 研究所の設立に際しては私もよく相談を受けましたが、 2,000万円余の資金を、各方面に精力的に手紙を書き、 電話を掛けまくって調達しておられたのを昨日のことのように覚えています。

壮年期には肺病を患い病弱だったため可成りの期間療養をされ、お灸などもすえていました。 いろいろな仕事の重圧に耐えかね、良く「死にそうだ!」と我々後輩や親しい仲間にこぼされ、 「泣きの大崎」の異名をとられたこともありました。何か問題に突き当たると30分も40分も 電話をかけてこられたものです。 熟年期にはそんなことが嘘のように健康を回復、活躍され、 85歳という天寿を全うされたのは先生のご意志の強さによるものだと思います。

先生が生涯をかけた国際友好・平和の運動を継承し発展させるため、 私達は神奈川県においてこの運動の全国的発展のために為し得る最善の努力を尽くすことをお誓いし、 追悼の言葉に代えさせて頂きます。


「戦中派からの遺言」予約販売のお知らせ

大崎元会長の著書「戦中派からの遺言」(1992年)の再刊(こぶし書房)を事務局で扱っております。
予価:2,000円。日本を再び「戦争する国」にしないため、戦時中に生きた先生の貴重な体験、 ご意見を多くのかたに知って頂きたく、積極的な普及を会員の皆様にお願いします。
3冊以上お買いあげの方には1冊を進呈致します。



前月活動報告

◆いつも賑やか・楽しさ一杯 藤沢“サモワールスポット”

4月30日(土)、ターニャ先生と生徒7人で開催しました。 次の日は復活祭なので、模様をつけたゆで卵を一つずつもらいました (この模様はシール状のプラスチックをゆで卵に巻きつけ、湯に浸して密着させる便利なもの)。 不明な私は、イースターに使う卵とは、有名なロマノフ王朝の秘宝のように、 中身を出した卵の殻に装飾をほどこすもののみ、と思っていました。 でも、風習としては、イースターの日に、親しい人と、お互いの模様付きのゆで卵をぶつけあって割り、 交換して食べてお祝いするそうです。だからその日のゴミ箱は、色のついた卵の殻でいっぱいになるとか。

        いろいろなイースターエッグ

いろいろなスポーツの種類も教わりました。 кегельбан(ボウリング)のкеглиは九柱戯のピンのこと。 ではбанは何? ターニャ先生も“?” 私の勝手な思いつきですが、 Big Bang の Bangの音だけをまねたのではないかしら。 そうだとすると、英語では球転がしでbowling、ロシア語ではピンをバンッと倒す意味・・・? どなたかご存知ではありませんか? ちなみに、ロシアでは、ボウリングは一般的ではなく、「お金持ちの」スポーツとのこと。

さて、イースターよりおめでたいのはターニャ先生のご結婚。 サークルのみんなでお祝いに「重箱」を贈りました。模様はタンポポの種。 遠くから日本の地に“飛んで”来て、タンポポのように、 しっかりとまっすぐに地下深く根をはっていってほしい、との願いを込めました。 もちろんタンポポのようなターニャスマイルもますます輝いてほしいです。
(ターニャ先生は参加者Kさんからお祝いに漆塗りの伝統的三段重箱を頂いてとても喜んでいました。 10月1日(土)には東京、神田のニコライ堂で挙式するので皆さん是非おいで下さいとのことです・・・編集部)

今日のедаは、уха(ウハー) (魚のスープ) ухо(ウーハ)だと耳のスープになっちゃうから注意。 бифштекс(ロシア風ステーキ)これは焼いた牛肉の上にマスタードを塗り、炒めた玉葱を載せ、 сметанаとマヨネーズを同量混ぜたソースをかけます。

次回は5月21日(土)10時30分からです。
当サークルは、開催は月1回。出欠・継続・単発参加など、自律・自由で、 参加費はその都度参加した人数で割り勘にするという、とってもいい加減なサークル。 平均年齢は60歳をたぶん越える、初心者中心です。参加希望やお問い合わせはお気楽に協会まで。

前田

パスハ(復活祭)  (詳細はリンク先のHPをごらん下さい。)

2005年5月1日(日)
ロシアの凍り付いた厳しく永い冬が終わり、堅い、堅いつぼみが芽を吹き、 花々が一斉に咲き、全ての生き物がわっと生命を吹き返す春。 復活祭はロシア正教のお祭りですが、日本のお彼岸のように、 或いはもっと盛んに、宗教に関わりなくロシアの人々が祝います…



催し物お知らせ

◆日露戦争終結100年記念講演会 「日露戦争と日本正教会」



「日本勝った、ロシヤ負けた!」と幼い子供達に歌わせた人達がいた。
日清、日露の戦いはその後の日本軍国主義の一里塚となった。
 然し、「大本営発表」にはない、隠れた日ロ両国民の交流史があった。
当会では、憲法第9条を守り、再び日本を戦争する国にしないため、此の講演会を企画しました。
是非ご参加下さい。

講師:長縄光男(横浜国立大学教授)
2005年5月29日(日)
講演:14:00~16:00
懇談:16:00~17:00
横浜平和と労働会館5F
会費:1,000円(茶・菓子付)
※参加申し込みの締切りは準備の都合上5月27日(金)までとします。

 話し合う日本軍将校とロシア軍捕虜

 大家旬南西くぼ地にある28センチ榴弾砲の試射場


ロシア料理教室

日時:2005年6月18日(土)13:30~16:30
メニュー:キャベツのサラダ、レバーストロガノフ


第7回 大河アムール・大自然とふれあいの旅5日間

2005年8月8日(月)~12日(金) 新潟空港発着
ロシア極東・ハバロフスクへの今年度の旅行プランが出来ました。ホームページに詳細があります。
悠久の大河アムール、ロシアの政治経済を反映し毎年急速に変貌する街、 大陸の人々との温かいふれあいを、今年も是非お楽しみ下さい。
今年も昨年大好評を博したダーチャ訪問をオプションに加え、 アムール河の中州にゆきロシアの人たちと農作業、バーベキュー、魚釣り、コンサート、コーラスなどを 存分に楽しみます。あなたも是非ご参加ください。
・・・・なお、2004年度、第6回のビデオができあがりましたのでご覧になれます・・・・


豊田菜穂子さんといく ダーチャ訪問の旅4日間

「ロシアに学ぶ週末術」の著者の豊田菜穂子さんと協力して、 このダーチャの素晴らしさを体験していただく旅行を企画いたしました。 ダーチャを通じてロシアの心に触れていただければと思います。是非、皆様もご参加下さい!

第1回 2005年8月5日~8月8日(3泊4日間)新潟空港発着
第2回 2005年8月26日~8月29日(3泊4日間)新潟空港発着


アンサンブル・ドリームガーデン公演

出演:ユーリー・ストゥパーク(バラライカ)アレクセイ・ステパーノフ(ギター)フョードル・タラソフ(バス)
日時:2005年11月6日(日)14:00開演
会場:横浜市従会館4階


第4回 ウラジオストク・ビエンナーレ実行委員会からのお知らせ

ビエンナーレ芸術文化部門と見学観光参加者募集:
期間は6月30日から7月7日。締切りは5月末です。費用16万円。
資料請求は電話:03‐5570‐0457 FAX:03‐5570‐0462 担当者大森・増田まで。



何でも掲示板

会員数
先月268人に減少した会員数は各種教室の新入生などで増加し4/23現在275名となっています。 280人回復まで後一歩です。 今年度の目標は300人です。
皆さん!協会の趣旨や活動を周囲の方々にお話しし、是非入会をお勧め下さい。 入会によって新しいご本人にも協会にも世界が開けます。

財政
1~4月の財政はほぼ前年度並みで、家賃など固定経費が増加したことを考慮すると依然厳しい状態といえます。 諸活動の活発化、特に語学、音楽、料理教室の充実、 内容を一新したバラライカ・ドムラ教室の生徒増、旅行参加者の増加等が本年度決算の鍵を握っています。

◆生徒募集

ロシア語教室第102期始まる。

第102期ロシア語教室は4月11日開講しました。
入門(火、昼・夜。金、夜。土、昼)、初級(木、夜)、中級(水、昼。土、昼)、上級(水、夜)、会話入門(水、夜。)、 会話初級(月、木、金、の夜)会話上級(土、朝)など14学級の開講を予定し、 大規模なポスター貼り作戦などのおかげでほぼ前期並みの受講生を確保しましたが、 生徒数増加には到らず、火曜昼の入門、土曜昼の中級、水曜夜の会話入門が募集定員に達しませんでした。 火曜日の入門は3名、会話初級は2名と定員割れ小人数クラスです。 引き続きポスター貼り、諸行事でのチラシ配布、ホームページによる宣伝の強化などに努力し受講生を増やす予定です。


日本語教室

現在、生徒はAKさんはじめ, GK, IA, LB, NT, LD, LY, VN, OL, FLさんの10名。
出身地はハバロフスク、ウラジオストック、ドネーツク、ヤルタ、ミンスクなど各地にわたっています。
渡辺、大山、宮本、水野、一杉、多田の5名の講師陣がボランティアとして講義を担当されています。
生徒の学習熱は高く、日本語の世界で生活していることもあり、 日本人のロシア語学習よりずっと早く日本語を実際に覚え、活用しています。 在学生の口コミで新入生が来てくれることもこの教室の素晴らしいところだと思います。


日本語能力検定試験(にほんご のうりょく けんてい しけん)

くわしいことは こちら のホームページをみてください。
平成(へいせい)17年度(ねんど)のスケジュールは:
出願(しゅつがん)受付(うけつけ):2005年(ねん)7月(がつ)4日(よっか)~9月(がつ)5日(いつか)(消印有効(けしいんゆうこう))
試験(しけん)日(び):2005年(ねん)12月(がつ)4日(よっか)
合否(ごうひ)結果(けっか)通知(つうち):2006年(ねん)2月(がつ)中旬(ちゅうじゅん)


バラライカ・ドムラ教室

◇新講師を迎えてスタート! すばらしい先生をお迎えしました! 見学歓迎!

◇田所ナスティノヴァ・アイサ先生の音楽歴
1996年 国立カルムイキア音楽大学 ドムラ科卒業
2001年 国立アストラハン音楽院 ドムラ科及び指揮科卒業
2003年 国立サンクトペテルブルク音楽院 修士課程卒業
1996年~2001年 カルムイキア民族オーケストラ所属 ドムラ奏者兼副指揮者
2001年~2005年 アンドレーエフ・オーケストラ所属ドムラ奏者、サンクトペテルブルク音楽院非常勤講師
2001年 サンクトペテルブルクにて子供のための音楽スクール講師

5月7日(土)よりレッスンを開始しましたので是非ご参加下さい。
※時間帯・内容は都合により変更される場合があります。
見学・入学をご希望の方は、事前に詳細を事務局までお問い合わせ下さい。


ロシアの歌をロシア語で歌うクラス

様々なジャンルのロシアの歌(民謡・ロマンス・現代曲)に親しみ、 歌の由来、意味を理解し、心を込めて、正しいロシア語の発音で歌えるようにします。 また、歌詞の内容を研究することにより、ロシア語に対する理解も深めていきます。 あなたも是非ご参加下さい。
※時間帯・内容は都合により変更される場合があります。
見学・入学をご希望の方は、事前に詳細を事務局までお問い合わせ下さい。


ロシア語能力検定試験

今年度の検定試験に向けて今から準備をしましょう。
2004,2003年度の問題集(回答例、テープ付き)を予約販売しております。
事務所渡しで税込み550円。(高くなりますが、代金引換便でお送りすることもできます。)


最近の新・珍・迷ロシア語

цукаматель ツカマーチェリ
(日本語教室の生徒が教えてくれた言葉。日本で悪事を働き逮捕された人、ウラジオストックの流行語)

гамбарить ガンバリーチ
(柴田理事長が生活苦で落ち込んでいたLさんを励ます為に作った言葉。 「頑張る」の不定形。変化させていろいろ活用する。)

最近の新語、造語をご存じの方はご投稿下さい。


МОРАさんより

どなたもお気づきでないようなので、言ってしまいます。
4月27日(水)、テレビ朝日で平日夕方放映されている「スーパーJチャンネル」の 「暮らしの達人」コーナーに、なんと我等のロシア料理師範☆ターニャ先生が登場しました!
暮らしの達人~ タチアーナさん ~(4月27日放送)。ここで紹介されたアイディアは ・・・どれも「えーっ?!」と聞いたことも無いようなビックリ仰天させられるものですが、 放送の中で、先生は「どれもこれもロシアの常識」を連発していました。
えー先生!可憐でお美しいのにビールを髪にかけちゃうんですかー?! 誰か彼女を止めてくださ~い!(^^;
今度、レギュラーで開催している「料理教室」の他に、身の回りのものを使う裏ワザを伝授する 「ロシア流☆生活の知恵教室」でも新規開催してみるもの結構うけたりして(冗談です)。(^^;
その模様が公式サイトで紹介されています。
「4月27日放送分の暮らしの達人」にアクセスみてください。(^^)


物品販売

当協会のロシア物産オンラインショップです。  当協会のロシア物産オンラインショップ「うにべるま~ぐ」を是非ごらん下さい。

ノーベル賞作家ソルジェニツインの小説「ガン病棟」で一躍世界的に有名になった「チャーガ」、
ダーチャについて初めて書かれた本格的な単行本「ロシアに学ぶ週末術 ダーチャのある暮らし」、
薬効も高く健康によいとされ、ロシアで最も広く親しまれているリーパ(菩提樹)の蜂蜜などが新しく入荷しています。
品切れになっていたブルーベリージャムも入荷しました。

アルメニアブランデー「アララット」(三つ星¥2,800.-)、
ポーランドウォッカ「ズブロッカ(ジュブルフカ)」、
グルジアワイン「Tamada」(赤¥1,400.-、白¥1,300.-)もあります。
こちらは現在、事務所にて会員にのみおわけしています。
酒類販売免許を取得し、一般の方にも普及できるよう準備中です。


■チェチェンの若者が見た日本(チェチェンニュースより)

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ロシア語で鑑賞する日本の詩歌

(перевод: Т-34-85 в 2005 г)

逢ふことの
絶えてしなくば
なかなかに
人をも身をも
恨みざらまし
(権中納言 藤原朝忠)

Если бы
Я не встречал тебя,
Никак не мучился бы
Ни тобой,
Ни собой.

* * * * *

五月雨を
集めて速し
最上川
(松尾 芭蕉)

Под ранним летним дождём
Течёт река Могами
Быстрым и широким потоком.

* * * * *

あらざらむ
この世の外の
思ひ出に
今ひとたびの
逢ふこともがな
(和泉式部)

Скоро меня не будет.
На память на том свете,
Как мне хочется,
Хоть ещё раз
У меня было бы любовное свидание с тобой!

* * * * *

むざんやな
甲の下の
きりぎりす
(松尾 芭蕉)

Печально,
Под каской
Молча лежит кузнечик.

* * * * *

出船
(作詞:勝田 香月、1928年)

今宵出船か お名残惜しや
暗い波間に 雪が散る
船は見えねど 別れの小唄に
沖じゃ千鳥も 泣くぞいな

今鳴る汽笛は 出船の合図
無事で着いたら 便りをくりゃれ
暗いさみしい 灯影の下で
涙ながらに 読もうもの

Отплытие

В этот вечер ты отплывёшь, мне грустно расстаться.
Темно, по волнам летает снег.
Не видно судно, но на прощание
Над морем кличут кулики.

Отходящее судно даёт последний гудок.
Пиши мне письмо, когда благополучно прибудешь к месту назначения.
Под неярким, грустным огнём
Со слезами его буду читать.




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